楽しい石けん作りラボ

ダイソーのタッパーで石けん作りをしています

活性炭パウダーと赤パームオイルの具材で   その1 秋のピアノ石けん

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カットして完成したら綺麗な黒鍵になりました。途中のヘンテコな色はなんだったんだろ 楽譜制作:かきむき様

赤パームオイルは鮮やかな朱赤で人参の香り。(私の感想)カロテンが豊富でビビッドなビタミンカラーは元気が出る綺麗な色。

なのですが容器に色移りするのでついつい敬遠しがちです。黄色く変色した型容器で石けんを作ると、型についた黄色が次の石けんに又戻ってくるのでデザインが台無しになることも。

そういう訳でなんとなく手付かずのままであっという間に期限切れになってしまうのでした。

汚れを落とすための石けんを使って布巾やシンクに色がつく、という本末転倒な事になるのも避けたいですし。(表面が磨耗したホウロウのシンクは色素が染みやすい)

「期限切れオイルが本格的に傷む前に早めに使い切ってしまおう」と本来なら入れない作品にあえて投入してみました。

久しぶりに作りたくなったピアノ石けんの黒鍵部分は活性炭パウダー(Activated charcoal powder)で黒く着色するのですが、ベースの生地に使ってみました。

具材として入れた黒鍵の周りに黄色がじんわり出てくるのを狙ったのですが、具材作成時に、真っ黒になると思っていた生地の色はなんだか深緑の泥みたいな色。遥かに遠い昔の図画の時間、絵の具を混ぜていてそういう色になったような。すっかり忘れていました。

黒鍵はいつもの型の6分めぐらい、430gの生地に炭パウダーを混ぜて作ります。今まではオーブンで加熱して即石けんにしてから翌日カットしていましたが、今回は初めて室温放置で半日置き、一晩冷凍庫に入れて型出し、カットしてみました。

石けんにしてからカットすると底が膨らんだりしていて安定が悪く、包丁でカットする時石けんが逃げて上手くいかない事が多かったのでやり方を変えてみたのです。加熱完成した石けんの底が歪む事があるのはポリプロピレン製の型の欠点でもある反面、木やアクリルと違い、力を加えるとある程度たわむのが型出しの時には便利です。ちなみにシリコン型はオーブン加熱するとなぜか石けんとの接触面に細かい気泡ができます。

今回は室温で半日置いただけの、まだ完全に石けんになっていない半ナマ石けん?なので冷凍しても型出ししにくく、カットすると包丁にねっちゃりと密着します。形を崩さずに包丁から剥がすのに時間がかかりましたが上手く10切れにカットできました。カットしたピースも完成石けんのようにしっかり形に仕上がっているのではなく、強く押すと変形する固めの粘土のようです。これで2ケース分ピアノ石けんができます。

これまで毎回、黒鍵部分を型の中でピアノ鍵盤のようにバランスよく配置する事に難儀していました。ベストポジションにセットしていても、いざ生地を流し込むとズレてしまいます。動かそうとしたら他のピースも一緒に動くし、どんどんズレていって手前側と奥側が平行にならないし。今回初めて隙間(白鍵部)にフォームボードでスペーサー(隙間のホルダー)を作り、差し込んで固定するようにしたら上手くいきました。

ヘーゼルナッツオイル も期限切れのため、使い切ります。私は黒鍵と次の作品用の黒生地、オレンジ系色生地をまとめて一緒に生地量750gで作りましたが、下記のレシピはピアノ2ケース用に書き換えました。ヘーゼルナッツオイル が無い場合は置き換え方法を参考にどうぞ。

作成中の写真は次回作の分も写っているかもしれません。

基本的な作り方は省略しますので、こちらを参照して下さい。

funsoaplabo.hatenablog.com

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↑左下、Activated charcoal以外の色材は無視して下さい。

1日目、具材を作る

ピアノの黒鍵用 430g いつものダイソー型1つ分(ピアノ石けん2ケース分)

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1枚目 瓶から出した赤パームオイル

2枚目 苛性ソーダ液は作って冷やしておく

3枚目 オイルを計量、溶かしブレンダーカップ内の空気を抜く

4枚目 苛性ソーダ液を全部入れる

5枚目 固まりやすいので少しづつ慎重にミックス

*基本の作り方を参考にして苛性ソーダ液、オイルの準備をする

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活性炭パウダーはとても飛び散りやすいので、大きいボウルにパウダーを入れ、少量生地を被るくらい50g?入れて少しづつすり混ぜるといいかも。いつも通りにヘラについた生地だけで混ぜようとして周囲が黒粉だらけになってしまいました。

完成した黒生地を型入れ 型を台に軽く打ち付けて表面を平らにする 半日室温に置き冷凍庫で一晩冷やし固め、翌日型出ししました。

カットは方眼紙に石けんの幅に印をつけ、10等分になるように線を入れたものを利用

半ナマ石けんの上に置き、包丁で上端と下端に軽く切り目をつけて印をつけ、紙を外して端からカット。包丁は先の方よりも手前側を使い、まっすぐ下ろすのがポイント。

型2つにカットしたものから順にセットしていく。半ナマなので押すと形が崩れやすいため注意する。

隙間をキープするためにフォームボード(ダイソー)を隙間の幅にカットしたものを作って挟み込み黒鍵が動かないようにする。(下まで届かなくても良い)

本作成まではフタをするか、ラップして乾燥を防ぐ。(早めに本作成する)

 

2日目 本作成 無色生地 1002g分 具材215g+500g=710gぐらい x2ケース分

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基本の作り方に従って、苛性ソーダ液を作って冷まし、油脂を量って溶かし、ブレンダーで混ぜる。 緩めのトレースで香料を入れ、軽く攪拌して仕上げる。

少しづつ生地を黒鍵の間に垂らして空気が入らないように型入れする。

ブレンダーを出した後はヘラで随時よく混ぜ、均一でなめらかな生地にする。

生地を全て分け入れたら挟んでいるスペーサーを抜く。

好みでトッピング(黒生地の残りで絞り出した音楽記号などを飾りました)

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片方を炊飯器スチームで、もう片方をオーブンで仕上げました。

炊飯器に水200mlを入れてフタをした型を入れ、炊飯器を閉めて保温。

85分 開けてみると中心のみ白く残っていました。

123分 すっかり透明で完成していました。取り出して室温で冷まし、冷めたら冷凍庫へ。

5枚目はオーブンで作成中の様子。周囲が透明になりつつあるところ。

炊飯器スチーム中の生地の温度変化

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前回の鹿石けんでは炊飯器の蓋が閉まらなかったので仮フタで作成、温度上昇がゆっくりでいつも2時間ぐらいで終わるところを3時間半ぐらいで低温で透明化したのですが、今回はモニター温度計を斜めにして無理やり炊飯器の蓋を閉めて保温しました。生地温度は75℃まで上がりました。

ガス火で行っていた鍋のスチームは火力調節が思い通りになりにくく、常に観察しなくてはならないし手間がかかったのですが、炊飯器のスチームは保温キーを押すだけでゆっくりじわじわ、しかし確実に温度が上がって行きます。炊飯器の蓋を閉めずに仮フタ(電子レンジ用ドームフタを利用)で保温すると保温力が下がるため、更に低温での透明化が見られました。

ちゃんと蓋を閉めての作成でも、これまでの鍋スチーム法と違い、型の周囲の空気温度よりも生地温度が上がることはなく、温度の逆転は起こらないまま、生地全体が透明化していました。

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透明化の終わった石けんは室温で30℃台まで冷まし、冷凍庫へ。

冷凍庫で冷やして型出ししたら、7切れにカット。

ヘリにピーラーをかけ、石けん表面にできた穴にピーラークズを色を合わせて詰め、補修。

流水で軽く洗って表面の余分なオイルや浮いてきたアルカリ分(もしあれば)を流す。

私はシンク横で写真のように立てて1時間ぐらい乾燥させ、表面が乾いたら(底が濡れているので)側面を下にしてトレイに立ててさらに乾燥させています。

キッチンペーパーの上に並べるとグズグズの底の部分がペーパーにくっつき、時間が経つとそのまま乾いて石けんの中にペーパーが入る感じになって取れなくなったりするので注意。

翌日、pHチェック、スタンプしてさらに乾燥。

黒鍵との境目から透明な液が滲み出ていました。pHチェックしたら無反応。

苛性ソーダ成分ではありませんでした。露が出たらペーパーで吸い取って乾燥を続けます。

 

・・おまけ・・

炊飯器で低温スチームがベスト?

これまで、高温作成でのデメリットは無かった、とどこかで書きました。

でも、先日在庫をチェックしていると、ラベンダー&カレンデュラ石けんに明らかな違いが見られ、調べてみると高温作成したものがどうやら変色したらしいとわかりました。

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上段の5切れがくすんでいます 出してみるとこんな感じ 4日後作成のものはキレイなまま

グラフ左が炊飯器低温スチームで作った4日後のもの 生地温度は最高78℃

グラフ右は鍋スチーム 時間がなくて高温で透明化を急がせ、生地温度は最高93℃

レシピに紅花油を使っているのですが、それが期限切れのいささか怪しいものでした。

4日後のは使用量の半分で古いものがなくなったので代わりにオリーブオイルを足しました。

違いといえばそれぐらい。

つまり、「痛みかけオイル+93℃の高温作成=より早い酸化」 という図式のようです。

酸化して変色したとはいえ、今の所はそんなに臭ったり、汁が出たり、ねばついたりはありません。ただ年季の入った色になり、みずみずしさが感じられずパッと見てテンションが上がらない、というぐらいです。(とはいえ見た目は結構重要ですよね)

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 追記:2021年4月28日撮影
酸化して色は茶色くなったものの酸化臭やベタつきはありませんでした。(ここは乾燥しているからかも)4日後に作成したものは未だに綺麗なまま。こんなに差が出るとは!
酸化気味のオイル+高温作成のダブルパンチ、おそるべし。
変色した中にも白く残った部分がありますね。
カレンデュラ花弁の周りが白いように見えます。
これについては下記の記事をどうぞ。
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次回作も黒鍵部と同じ具材を使った秋の作品です🍁
 

スモークゴーダと胡桃のパン 〜溶けにくいチーズを探して

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フランスパン風の生地にチーズがゴロゴロ入っているチーズフランス?のパン。

日本では普通に売られているあの美味しいチーズのパンが食べたい!と思っていました。

こちらでは「美味しいフランスパン」を探すのは少し大変だったりします。

見た目はバゲットなんだけれど、少し柔らかめのイタリアンタイプだったり、中身が詰まっていてなんだか違うものだったり。単に固いだけのパンだったり、味がなかったり。

売ってないなら自分で作ってみようと頑張るも、普通のロールパン系のパンとは勝手が全く違って、なかなかうまくいかない。

最近は動画で多くの方がバゲットを作るにはどうすればいいか、を投稿して下さっているので大分近いものが作れるようになってきましたが、まだまだ満足のいくバゲットは成功していません。長い形を綺麗に保つには天板への移動に専用の板を使ったりと工夫がいるみたい。

ならばせめて小型で丸いチーズのパンは作れないものか。

こちらのチーズは沢山種類があるのに、どれもトローリとろけるタイプ。

パンに入れるとドロドロになってパンの底から油分が流れ出てしまうことが多いです。

チーズフォンデュや、ピザなどのとろけるタイプが望まれるせいかな?

チーズを上に乗せるオープンタイプの時は「トローリ」でいいのだけど、中にゴロゴロと入った感じにしたい。

ネットで調べても、こちらに来た日本の方達は日本のプロセスチーズタイプの溶けにくいチーズを探し回っている様子でした。

色々調べて、スモークチーズは水分含量が少なくなっているので他と比べると溶けにくいらしい、との記述を発見したので作ってみました。

生地はフランスパン生地にしたい所でしたが、手早く作りたかったのでいつものロールパン生地のアレンジにしました。(フランス生地だと冷蔵庫で一晩発酵させるのがいいと思った)

チーズとよく合うクルミを生地に混ぜ込み、チーズは一次発酵後の後入れにします。

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材料の一覧写真 バターはミキシングボウルの中で溶かした後です

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作り方

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 ミキシングボウルにバターを入れて弱火のガス火で溶かし、温めた牛乳、砂糖、塩、卵を入れて平面ビーターでかき混ぜて砂糖などを溶かし、卵を溶きほぐす

ボウルを傾けるとすり混ぜやすい

粉は3種類(中力、全粒、グルテン)が満遍なく混ざるように混ぜておく

粉類の半分強を入れ、手でビーターで混ぜて粉気がなくなるようにする

マシンにセットしてStirから2、4とスピードを上げ、1分程ミックスする

滑らかな生地になったら止め、ボウルを外して残りの粉を全部入れ同様に手混ぜする

マシンにセットしてStirでミックスする

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 そのままクルミを足しいれる バッグがボウルに落ちないように注意

スピードを2に上げて1分程ミックスし、生地を仕上げる

ボウルを外し、ビーターについた生地をヘラで取る ボウルの生地はドレッジ(スケッパー)で取り、台に出す ボウルにはショートニングを薄く塗る(発酵後に生地離れしやすいよう)

膜チェック 結構伸びてますね 両手で回転させながら丸めて表面に張りを持たせる

ボウルに戻しいれて、ふんわりラップをして暖かい場所で一次発酵 (80分かかった)

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台に出した生地は半分にカット、手で上下に伸ばして形を整えて更に半分にカット

38gづつに分割で22個に、丸めてラップし(作業10分)ベンチタイム(50分かかった)

生地を手のひらで押して丸く広げ、裏返して10gづつに分けたチーズを乗せて巻く

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巻き終わりを指でつまんでとじて、細長くなった形を丸くなるように長辺を押しつぶすようにして軽く丸め直した 底をつまんで底に軽く打ち粉して天板に並べる ふんわりラップして二次発酵(約1時間でカットし始めた 45分後にオーブン余熱スタートした)

生地の発酵具合を見ながらオーブンの余熱を入れる オーブン予熱が完了したら仕上げ

茶こしで粉を振り、生地のてっぺんを十字にカット、すぐ385F(200℃弱)のオーブンへ

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20分後裏面の様子 色づきが悪いので400Fに上げて10分ほど焼き、その後追加でブロイル(上火)機能を初めて使ってみました

ようやく焼き色がついていい具合です 結局40分ぐらいオーブンに入れていました

感想

今回のパンはふんわりしっとり系を目指し、結構思った通りの生地になりました。

チーズの具合は今までのとろけるタイプよりは確かにマシな感じ。オイルが流れ出ることもなかったですが、思ったよりもあっさりした味になりました。生地の塩味が強すぎたかな。

パン生地をフランスパンタイプのシンプルなものに変えたらもう少しチーズが引き立つかも。

上部にカットを入れたけれど、思ったように膨らまなかった。発酵前の方が口が開くのかな?次に同じものを作る時には試してみようと思いました。

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奥山に… 秋の石けん 〜OKUYAMA Deer's cry

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包丁の代わりにカッターナイフで切ってみたら・・・歪んだ石けんになってしまいました。

実験ばかりで、普通の石けん作りは久しぶりです。

7月の「痛みかけオイルでお茶の抗酸化テスト」の残り生地を捏ねてムース(ヘラジカ)のクッキー型で型抜き、繋げた具材で、それとあり合わせの具材で秋らしい雰囲気の石けんを作ってみました。出来立ては白かったのだけれど、なかなか作る機会を取れず2ヶ月で既にアンティークっぽく(酸化とも言う)なっています。酸化臭はあまりしません。

他の具材の色石けんもかなりの年代物から最近のものまで様々です。紅葉型は帰省時に大阪の道具屋筋 ゑびすや金物店さんで購入。(まさか石けん作りに使われるとは誰も思わないでしょうね)

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よもぎ入りの、元は薄緑の石けんと赤い石けんを型抜き、スライスして重ねた長さが型の長辺になるように作ります。抜き終わった余りも捏ね直して同様に型抜き、スライス。

ムースはニホンジカとはかなり違うけれど一応シカ科なのでシカに見立て、紅葉を合わせると自然に百人一首の5番が頭に浮かんだのでその雰囲気にしました。

作り方紹介は手順の参考程度にしかなりませんが、以下の通りです。

基本的な作り方は以前の記事を参照してください。

funsoaplabo.hatenablog.com

具材 

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手持ちの残り具材を物色していて、夜桜石けんの月のカケラとクリーム色っぽい色石けんがあったので小さい月を作りました。手こねで形作ったのでヘンテコです。 

具材の用意ができたら具材総重量を量り、必要な生地量を割り出してレシピを作ります。

トッピングには余りの紅葉スライス(ダイソーのカラフルなアイシャドーで発色テストしたときの残り)や、ミニの葉っぱ型に抜いたものなど。(トッピング用にとダイソーのシリコンの星型製氷皿?にあまり生地を入れて作った星石けんスライスも用意したけれど結局使わず)

ヘーゼルナッツオイル とマカデミアナッツオイルを半量づつ、それにココナツ、ラードを加えて泡立ち、固さを、ひまし油(キャスターオイル)で泡持ちを出します。

ひまし油は沢山入れると泡立ちが悪くなるので大抵はオイル総量の5%ぐらいにしています。

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生地レシピ ダイソータッパー750ml(写真左手前のオレンジのフタの)

生地量 740gー290g(具材総量)=450g 後述の散らし具材も入れるので410g作成

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ムース具材の年季の入った色合いに合わせて渋い感じの色合いでまとめます。

カットした時に見えやすくなるよう、背景生地には細かくしたカケラ石けんを混ぜ込んで散らしにしたり、色生地にしたりしてみました。

散らし具材(生地に混ぜ込む背景用、下から)

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・散らし具材分量は黒粉状15g、緑10g、黄色5g、赤7gで合計37g

・トッピングは分量外(量るべきかな?)

作り方

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苛性ソーダ液は作って冷ます

オイルを量って溶かし、ブレンダーで空回しして空気を抜いておく

苛性ソーダ液をオイルに加える(写真1)

ブレンダーを断続使用でライトトレースまで混ぜる

香料を入れて軽くミックスして生地を仕上げる

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 100g別容器に移す

1段目の具材を加えて混ぜ、型入れ

(不精して赤紅葉を入れたまま型入れしたら生地が偏りました)

全体に行き渡ったらムースを乗せる

下側の足の間に空気が入りやすいが完成後、補修できるので大丈夫

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120g別容器に移す

2段目の具材を加えて混ぜ、なるべく隙間ができないように型入れする 

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残り生地(約180g)に赤パームオイルを1g加えて黄色に色付けしてみた

具材も加えて混ぜ、型入れ

バターナイフでムースを動かして白紅葉具材を入れるスペースを開けた

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白紅葉具材を押し込んで、表面を整えトッピング 7切れにカットするので位置を考えて

フタをして(温度計をセットして)炊飯器にいれ水を100mlぐらい加える

具材が邪魔でモニター温度計を斜めに刺せなかったため、高さがあってフタが閉まらず

仮フタ(電子レンジ用ドームフタ)を被せて 保温スイッチオン

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スタート時の温度 生地温度は設定をマカデミアナッツのピーク温度(72℃)に合わせてみました  該当温度になればアラームが鳴ります

しばらくして、忘れ物に気づく! 月が残ってるし。ナンテコトダ!!

型を取り出してトッピングをずらし、月具材を埋め込み再度保温スタート・・

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 ちゃんとフタをしていないので保温力が弱いらしく、全然設定温度まで上がらず

3時間でようやく下の方が透明になった 生地温度は釜内部温度とほぼ同じ63℃

3時間半でほぼ透明 結局生地温度は最高66℃だった

室温で30℃ぐらいまで冷まし、冷凍庫に入れて数時間後に型出し

包丁でなくカッターナイフで初めてカットしてみた

長さが足りず、手前と向こう側と2回ナイフを入れる

ぱっと見均等に切れていい感じに見えたのですが手に取ると湾曲したすごい形でした

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カット直後 ムースのお腹あたりに穴が空いているものがいくつか

上部のプローブの痕(2ヶ所)と共にヘリを削った屑で色を合わせて補修

カット面が湾曲しているのでスタンプできるか心配でしたが無事に完成 

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ぱっと見では普通に見えるかもしれませんが、罫線入り台に置くとグニャグニャぶりが明らか

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pHテスト

水洗いした後一晩乾燥した石けんの上面、カット面を数カ所調べます。

どこもpH9ぐらいでした。

スチーム作成時の生地温度変化

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いつものようにピークが出ると思っていて、モニター温度計を72℃に設定したのでアラームが鳴るまで安心して他の作業をしていたのですが、何時迄も鳴らない。温度上昇が遅い。

結局かなり低温で透明化したのでした。

温度が低かったのは多分

・炊飯器のフタを閉めなかったので保温力が弱かった

・具材が多かったので生地の発熱が少なかった

・初めのプチトラブルで少し遅くなった

などが原因だと思います。

こんなに長時間、炊飯器スチームをしたことがなかったので型に水を入れて、再度スタンダードのテストをしました。中敷なしでぬるま湯を入れた型と水100mlを入れ、フタをして4時間 (closed)。フタを開けたまま、仮フタ (with lid)で6時間の温度変化を観察しました。

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生地の代わりに水(34℃のぬるま湯)を入れ、いつもと同様に型の2ヶ所にモニター温度計を刺し、型の上にも1つ乗せて釜内部の温度を測ります。
・フタをするいつもの方法:

 2時間で釜内部温度は80℃を超えその後80℃で安定

     型内部の水温は70℃で安定

・フタは開け、仮フタで保温:

 3時間で釜内部温度、型内部の水温が全て同じになる

 3時間半で型内部の水温の方が高くなる

 5時間で型内部の水温は70℃で安定

 釜内部(型の上)温度は65℃で安定

→上部から熱が逃げるのでこの温度になるらしい

 

実際に生地を入れたら、生地自体の発熱があるのでより高めの温度になるので、2時間以内に透明化が終わる。というのがこれまでのいつもの流れでした。

今回の低温で透明化はその倍ぐらいの4時間ほどもかかったのですが、お湯でも生地でも同じぐらい長時間かかっています。

温度上昇がゆっくりだと本当の透明化ポイント温度がわかるのかもしれません。

 

感想

今まで、75℃保温で2時間程度で終了だったのが、60℃少々で4時間弱と2倍の時間がかかったのは新鮮な驚きでした。

低温だとちゃんと透明にならなかったりするオリーブ油+カレンデュラの組み合わせでも有効なのか気になりました。

より低温で透明になる方がよく言われる「熱による変色」などを防げるのでいいような気がしますが、そもそも熱による影響って何かあったかな?とちょっと思いつかない私。

普段から高温で作成しているため自覚がないのかも。

加熱すると酸化しやすい、と言われていますが、私の経験では加熱作成の石けんよりも室温作成の石けんの方が酸化しやすいです。

多分、加熱作成の方が鹸化反応がしっかり行われるので未反応の油脂量が少なくなるからではないかと思います。確かに普通であればそうなのですが、場合によってはそうではない様です

追記:後日、前回のラベンダー石けんその1で劣化油と高温作成による異常に早い酸化を経験しました。次の記事の最後に書いています。

funsoaplabo.hatenablog.com

 

石けんのデザインの反省点

色々考えて作ってみたけれど完成して眺めたら思ったよりもモチーフが目立たなかった。

今回の色あせた、ぼーっとした水彩画風なのもそれなりにいいけれど、より引き立たせるためには具材に濃いめの色粉を直接まぶしつけて輪郭を出す方法もあります。

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追記:キッチンで使用、使い終わった感想です。溶けやすく、泡立ちよく、優しい使い心地。紅葉部分とムース部分が溶けやすく、ムース部分は琥珀色の半透明になって綺麗でした。2021 1月

中央の物体を鹿とするのは少々難ありで・・・謎の動物になってますね

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そう、箕面で売ってるアレです。

オールパーパス(中力粉)+グルテン vs 強力粉 違いはわかる?

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2月にSmart & Finalで購入した25Lb. (11.3kg) の強力粉。あんなに沢山あったのにあっという間に残り1kgになってしまいました。 それで慌てて買ったのですが、手違いで Bread flour ではなく、 All purpose flour を買ってしまいました。5Lb. ならともかく、この量は困った。

悩んだ末、グルテンパウダーを足せば何とかなるかも?と思いついたので早速お試し。

初めは、失敗してもそこそこ食べれるであろうおかず系パンを作ってみました。

レシピはいつものロールパン生地で。

追加するグルテンパウダーの量を求めます。

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*材料* 生地の順番はミキシングボウルに入れる順にしました(粉類は合わせておきます)

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その他:ショートニング(分量外 一次発酵時のボウルに薄く塗っておく バターで代用可)

 

作り方 (覚えがき)

ミキシングボウルにバターを入れて弱火で溶かす(ズボラ法)

温めた牛乳を加える

グラニュー糖、塩、溶き卵を加え、平面ビーターで軽く混ぜて溶かす

インスタントドライイーストを入れ軽く混ぜる

合わせておいた粉類(中力粉とグルテンパウダー)の半量強を加える

平面ビーターで粉っぽさが無くなるぐらいまで手混ぜし、マシンにセット

Stirからスピード4ぐらいまで上げて約1分ミックス

(目盛りはStir,2,4,6,8,10の6段階)

止めてボウルを外し、残りの粉を全て入れて手混ぜ、マシンにセット

同様にStirからスピード2にしてミックスし捏ね上げる

捏ね上がりは少し固め、ボウルから出して丸め、ショートニングを塗ったボウルに戻す

ラップして暖かいところに置く 約1時間強かかった(その日の気温によって異なる)

発酵後、39gに分割(20個)、丸めてベンチタイム 30分ぐらい置いた

麺棒で楕円に伸ばし、黒胡椒を振り、カットしたベーコンを乗せて端から巻きつまんで閉じる

サイドもしっかり摘んで閉じる

天板に間隔をあけて並べる

ラップして二次発酵 2時間ぐらい!(今日は結構時間がかかった 何か問題アリ?)

溶き卵を塗り、キッチンバサミで真ん中をカット、切れ目を入れ、スプーンで少し広げるように整えてチーズを乗せ、枝豆を隙間に押し込む

マヨネーズを絞り、オレガノを軽く振り195℃(385F)のオーブンで20分(焼き色を見て時間は調節する)今回は焼き色がつかず、好みの色にするために30分少々焼くことになりました。

温度をもう少し高めにした方がいいのかな?

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今日の生地は少し固めで、伸びが悪い印象。水分不足か、グルテンの入れすぎかも。

一次発酵はまあまあでしたが、二次発酵はえらく時間がかかりました。(室温26℃)

何だか弾力がありすぎて伸びるのがしんどそうな感じ。気のせいかもしれないけれど。

成形は、どんな形にするかを深く考えずに適当に進めたので何だか中途半端な形です。

それでも何とか形になりました。ベーコンと枝豆、チーズにマヨ。おまけで中には黒胡椒、トッピングにオレガノを少々。よほどのことがない限り、美味しくなる具材ラインナップです。

焼き上がりはチーズやベーコンから出た油分がオーブンシートに結構ついていましたが、冷ましている間にパンに再吸収された?様子。

心配していた枝豆の落下もチーズとマヨの糊効果でなんとかくっついていました。

落っこちたものは、熱いうちに切れ目に押し込んでリカバー。

生地の状態は、ベーコンチーズマジックのおかげかいつものパンとの違いは感じられませんでした。強いて言えば、焼き過ぎで乾燥気味でした。

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

やっぱり、ちゃんと比べるには同じ条件で作って並べてみないとわからない、と翌日再挑戦。

レシピは同じロールパン生地で。

ただし、グルテンパウダーの量を少し少なめにしました。

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グルテンパウダーの袋をよく読むと70〜80%とある。そうだったんだ。

前回は100%として蛋白含量を計算して12g添加したのですが、多すぎる気がしたので少し減らして10gにしました。

ジプロックバッグに入れた中力粉にグルテンパウダーを足し、袋のままよくふり混ぜて粉全体になじませました。

蛋白含量は大体12%ぐらいにしたつもり。

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生地材料写真:上から 牛乳260g、強力粉400g(中力粉400g+グルテンパウダー10g)、グラニュー糖30g+塩5g、インスタントドライイースト6g(小さじ2)、卵2個(108g 溶きほぐして40gづつ使用、残りは上に塗る)バター40g

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中力粉+グルテン生地(以下略して中力粉生地)から作成

ミキシングボウルにバターを入れて弱火で溶かす

牛乳は電子レンジで1分ほど温め、 ボウルに加える

グラニュー糖+塩を加える 卵液を秤に乗せたボウルで計量しながら40g加える

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ミキシングボウルを少し傾けて平面ビーターで壁に沿って軽く混ぜて溶かす

インスタントドライイーストを加え、軽くほぐすように混ぜる

粉の半量を入れ、平面ビーターで粉っぽさがなくなるまで混ぜる(飛び散り防止)

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マシンにセットして40秒混ぜた スピード4

ボウルを外し、残りの粉を全部入れて同様に手混ぜしてセット

スピード2で40秒混ぜて生地を完成させる

ボウル(マシンは次に使うので別のものを用意)にショートニングを薄く塗る

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生地をドレッジで綺麗に取り、台に出す

膜チェック 結構いい感じでは? 生地総重量778g、生地温度 26℃

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コーヒーメーカーの上で一次発酵(2時間弱:ジャムを作ったり色々で生地を待たせる事に)

ブルーベリージャムの作成

冷凍ブルーベリー200gを鍋で10分程煮る、グラニュー糖70g+レモン汁15gを加えて焦げないように煮る、一旦冷ましてコーンスターチ6gを加え、よく混ぜて煮立てて冷まし、固める

(結局固まらず、コーンスターチは追加で6g足したので合計12g それでもハチミツ状態)

もっと粒を潰しながら煮た方がよかったのか?初めて作ったので勝手が全くわからず手探り状態でした。なのであまり参考にならないかも。

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強力粉生地を同様に作る 粉を半量づつ加えて各40秒ミックス 膜チェック

上が発酵後の中力粉生地 下が捏ねあがった強力粉生地(生地温度28℃)

同様に一次発酵(2時間強:中力粉生地の成形に手間取る 途中で熱源から外すべきだった)

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一次発酵の終わった 中力粉生地

39gに分割して丸める ラップしてベンチタイム50分(生地の具合を見て)

20個 ロールパン 7個(黒ごまチーズ)

         6個(プレーン)

   ジャムパン  7個
 ・完全感覚ベイカーさんの「包みやすくて破裂しないジャムパン」を試してみたかった

ロールパンはしずく型にしてから麺棒で延ばし、チーズと黒ごまを振りかけて巻く

ジャムパンは真ん中厚めのペタンコ型に伸ばす

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生地中央にブルーベリージャムを乗せて周囲から包み込む 上下左右の端を集める感じでしっかり閉じたが、ブルーベリー液が上がってきて液が生地につくとくっつかない

それでも何とか形にして天板に乗せ、ラップして二次発酵45分

参考動画では閉じ目を下にしていたけれど、液漏れする予感が強く上向きにしました

一次発酵の終わった強力粉生地 ちょっと過発酵気味

台に出したらそのまま半分にカット、手で上下に伸ばして更に縦半分づつにカットして分割しています

分割、丸めも同様に こちらはグルテンパウダーが無い分少なくて38gで分割 20個

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ラップしてベンチタイム 20分

中力粉生地

二次発酵が終わったところ ジャムパンはあくびしているものもあります

卵液を塗り余熱の終わった195℃(385F)のオーブンへ 約35分焼いた

強力粉生地

同様に生地を伸ばして成形する

ベーコンチーズの枝豆パンはロールパン型にしてみました

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中力粉生地

ようやく焼き上がり 色はいいけど焼き過ぎで乾燥している感じ(私好みだけど)

ブルーベリーのジャムパンは心配していたほど具材は溢れず

強力粉生地は成形が終わって二次発酵(35分)

二次発酵が終わったら卵液を塗り、チーズと枝豆、マヨをトッピングしてオーブンへ

焼成25分(同じ条件なのになぜ早い?天板が温かかったせいかな?)

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一次発酵スタートから二次発酵終了まで

  10:41                                         11:56

  14:50                                        16:05

                   共に4時間10分

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焼き上がり 左:強力粉生地 右:中力粉生地 見た目ほとんど変わらず

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ブルーベリー液はシートに溢れてもコーンスターチ効果で泡立った糊状なので剥がして乗せました。紙のシートだったら焦げてたかも。

 下側:強力粉生地 上側:中力粉生地 差はほとんど感じられない 焼き過ぎ!

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成形が同じようにできてないのですが、強力粉生地の方が生地に勢いがあるような

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一夜明けて、ビニール袋に入れていたパンは全体に水分が回ってしっとり。

弾力性もしっかりあって、押すと元の形に戻ります。

手でめくりながら食べるとほんのり甘く、フワッフワではないけれどしっとり感はあってサックリした噛みごたえもあり美味しいです。

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黒ごまチーズロールとベーコンチーズロール 

(枝豆は落っこちて下にくっついています)
 ブルーベリーのジャムパン

ブルーベリージャムは包み込むスタイルよりもジャムが見えた方が見た目華やかで、ジャムもちょっと煮詰まった感じになるので、こちらの方が好みかもしれません。

成形方法をもう少し改良してみたいです。

 

というわけで、結論。

中力粉とグルテンパウダーを混ぜて使うことで、強力粉の代わりに使えます。

家庭で作って楽しむ分には置き換えても全く気になりません。言われても気づかないレベル。

最後に焼き時間についての考察。

初めは生地の状態(発酵具合)によるものかと思っていましたが、2度目が早くに色づいたので、オーブンの温まり具合の違いかなと思いました。それで考えついたのは天板の違い。

いつもの天板は箱型タイプでシングルウォール。今回の大きいトレイタイプは分厚くてダブルウォールタイプ、しかも焦げにくいように空気入り。熱伝導がかなり違うと思われます。

更に、オーブンラック全体を覆う程の大サイズなので、庫内の空気の対流も悪くなるのかも。

今まで天板の違いで焼き温度や時間を変えることなんて考えもしなかったけれど、ちょっと考えた方がいいのかもしれません。

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 赤いポット2つはフタも取れます

卵のワイヤーかごはダイソーのガーデニング用?ワイヤーを編んでいます

粘土だけでなく、うまく異素材を組み合わせる方が可愛いです

 

100%単一オイル実験 第三期 オイル10gで 後編

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↑完成した石けんは約12g 上面5ミリをpHテストの為スライスした残りです

色がそれぞれ微妙に違っていて面白い

〜前編からの続き〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

Emu oil  エミュオイル 46分、74℃で透明化スタート

少し黄色っぽい乳白色から透明化すると黄色に 中心から透明化 

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・予想していたよりも早く透明化した

・エミュは動物脂だから、ラードと同じグループなのだと再確認しました

(マカデミアナッツなどと同じ感覚で使っていました)

 

10 Lard  ラード 76分、77℃で透明化スタート

白色からクリーム色へ 透明化の始まりが少し分かりづらい

最後は白っぽい透明になる

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 ・予想よりもかなり遅い 思ったよりも時間がかかった

 

11 Shea butter  シアバター 89分、75℃で透明化スタート

これまでの実験同様、かなり注意して観察していたにも関わらず、透明化したかどうかはほとんどわからない 

他のオイルと同様、白色化してから少しクリーム色に変わった段階だったと後から写真で判断(★印つき) 

終わりがよくわからず湯煎を続けていたら白い斑点が現れた 

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・グラフでピーク確認後、写真判定でようやくわかる透明化

・見えにくい すぐに白色化する ←何かの結晶か?ステアリン酸?

 

12 Red Palm oil  赤パームオイル 43分、75℃で透明化スタート

少し白っぽくなり、中央部にムラ?透明な部分がポツンと見え(黒矢印の先)、そこからどんどん透明部分が広がっていった

マダラになりつつ透明になっていくが、最後は綺麗な赤いゼリーの様になる

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・トレースも早かったが透明化も早い

・ピークと同時に透明化

・全透明化も早かった

 

13 Cocoa butter oil  ココアバター 33分、72℃で透明化スタート

薄茶色の乳白色から上部のみが徐々に透明になった

下部は白っぽいまま

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・初めての「ピーク後に透明化確認」パターン

・温度上昇が速すぎて、鹸化で透明化(結晶化?)するのが追いつかない感じ?

・全体がクリアーに透明化するわけではなく、スッキリしない見た目

・と言う訳で全透明化した時間は不明(と言うか、しなかったので)

 

14 Palm kernel oil  パーム核オイル 14分、79℃で透明化スタート
側面は透明化が見えないが、上面は14分でうっすら灰色の部分が現れ、内部が透明化しているのがわかる

生地の温度上昇はとても素早く、7分でマグの湯温より高くなり、13分後にはピーク81℃

上面が盛り上がったかと思うとひび割れが(前回のシリーズではココナツオイルでこの様な現象が起きました) 

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・驚くほど早い反応

・急激な温度変化で表面に盛り上がりと割れ目

・ピーク直後、透明化スタート

・ピーク後の生地温度は上昇したのと同じぐらいに急下降

・約30分で全て終わった

・透明度は半透明ではあるが、白濁した感じ

 

15 Coconut oil  ココナツオイル 22分、78℃で透明化スタート

スタートはパーム核オイルとそっくり その後一旦白くなるところまでは同じ

透明化は生地にムラができるので見やすい 最後はパーム核よりもスッキリ透明になったが上面はスッキリせず、凍った湖面に積もった雪のような風情

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・こちらも早い透明化

・パーム核以上を期待してたのに あれ?

・ピークとほぼ同時に透明化

・パーム核よりも透明度が高い

 

16 Castor oil  ひまし油 18分、71℃で透明化スタート

オイル自体粘度が高く攪拌すると瞬時にトレース、カスタードクリーム状の生地を型入れ

透明化スタートの時間はパーム核よりも遅かったが、全体があっという間に綺麗に透明化

たった6分でスッキリ透明に 上面が白く残ったりしない!

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・すごい勢いで生地温度が上昇

・スタート時の生地温度の差で負けただけ?

(パーム核、ココナツに比べてマイナス4℃)

作成中に気づいたことなど

・攪拌後の生地の様子

1さらっとタイプ、2溶けかけたシャーベット状?タイプ、3・4ネットリタイプ

2の幅広く落ちて型入れしにくいタイプはナッツ系が多かったです。攪拌時間や攪拌後に容器を振り混ぜるなどでサラサラタイプに戻る事も。

ちなみに1と2は共にスイートアーモンドオイル(別日)3赤パーム油 4ひまし油

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・香り

1ごま油:初めから完成した石けんまでずっと香ばしいゴマの香り

2赤パームオイル:同じくずっとほのかに人参の香り 攪拌後の生地ムラが酷い↓

(生地ムラがあるものは特にヘラでよく混ぜてから型入れ)

3ひまし油:完成後の石けんも独特の香りが残る 攪拌後はかなり生地ムラがある↓

写真にはないけれど、ココアバターもずっとほのかにチョコの香りがしました

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・型出し/ 気づいたこと

ラード:3回も冷凍庫に入れた 型離れが悪い

・硬さ 完成後カット時に硬くてうまく切れず、欠けたもの 下の3つ↓

透明化時に白っぽく曇るのは何か関係があるのかな?

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鹸化についての考察 
これまでの経験上、鹸化に関係する主な要因はトレースと温度です。

トレース ゆるい→しっかり 早くなる

  温度 低い→高い      早くなる

トレースはある程度生地の鹸化が進み、それ以上攪拌しなくても自然に鹸化反応が進んでいく段階(静置状態で)に達し、生地に粘度が出た状態だと思っています。

攪拌時にトレースが出にくいものは、たいてい鹸化も時間がかかりがちですが、それぞれのオイルでトレースの出る具合が異なるので攪拌時間を一律で「△分」と決められないのが悩ましいところです。

攪拌中の生地の感じで、「とろみがつき、表面に油が分離していなければOK」という事にしました。色々なオイルの攪拌時の様子と、植物油のゆるいトレース↓

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紅花油やアボカドなどの多くの植物油は大体2〜4分、トレースの出やすい固形脂タイプは1分でも多すぎるぐらいで、40秒で止めた時にはすでにドロリとしていました。(こういう場合はフォーマーの性能が悪い方が調節しやすいですね)

鹸化反応が進むにつれて生地は発熱もするので、湯煎での加温+生地の発熱の両方が関係してきます。

マグウォーマーは一定温度で保温するタイプではなく、マグの湯温は80℃ぐらいまで徐々に温度が上がっていくため、時間がたつほどに湯温は上がり、温度が上がれば上がるほど鹸化反応も活発になり、生地の発熱も加わるので更に早くなり・・

という訳で、ある程度まできたら一気に反応が進み、急激に生地温度が上昇、ピークを迎えます。

透明化は大体その前後、鹸化しにくいオイルはピーク前に、鹸化しやすいオイルはピーク後に、見られることが多いです。

また、生地量が少なすぎて?ピークが見られないまま透明化したサンプルもあったので、ピークの有無は生地温度と生地内の未反応のアルカリ量のバランスに左右されるのかも。

こんな具合になりました↓

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紅花油のサンプルを攪拌後、2つに分け、片方はすぐ湯煎、もう片方はさらに攪拌してから湯煎でテストしてみました。

トレースの程度の違いで後の反応がどう変わるかを知りたかったのですが、

・ピーク無しの透明化

・後から湯煎した攪拌長めの方が透明化が早かった!

という結果になりました。

以前オリーブ配合違いのテスト時に攪拌不足でソーダ灰の石けんができた時、ピークが早くて温度が高かったような記憶があり、どちらもあり得ると思っていました。

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私の予想では、生地量を少なくすると湯温の影響を受けやすくなると考えていたので、早く温められてもっと素早く反応が終わるのでは、と思っていたけれど、今回の標準量のものよりも長く時間がかかることになったのは意外な結果でした。

2時間以上かかって70℃になったので、それまでにほとんどのアルカリ成分が反応を終わってしまって、生地の爆発的な発熱に至らなかったのでは?と思いました。

Safflower2のサンプルは165分の観察を終えたら室温に移動させたので生地温度が下がっています
 

最後に今回のデータを不飽和脂肪酸のグラフと比較してみました。

上下ではなく左右の順だけを見ます。

シアバターとラードが予想よりも遅かったけれど、後はなんとなく傾向に沿っている?

使用した油の成分が使った資料のデータとマッチしていないなどの理由も考えられるので、ぴったり同じにはならないのは当然かもしれませんね。 

オリーブオイルは15%エキストラバージンオイルが含まれているものなので、早いのかも。

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*左表の oil & Lye mix は攪拌時間(秒)です
おまけ pHテスト

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相変わらず、ココアバターだけは青みが強く、pH11〜12ぐらい?

他のサンプルは全てpH9〜10ぐらいでした。

ココアバターのpHはいつも青みが強くなるので、苛性ソーダ量を少し減らしたのですが。(鹸化率97%では1.4gの所を他の植物性オイルと同じ 1.3gにした)

ちなみに苛性ソーダ量はココナツオイルが一番多く1.8g、ついでパーム核オイルで1.7gでした。

ココアバターのサンプルは青いシミが取れない。カリカリの結晶の中に入り込んでしまった感じ。何だか色々と難ありなサンプルです。pHを他と同じ色になるように作るにはもう少し苛性ソーダ量を減らしたほうがいいのかな?

↓ココアバター(ペレットタイプ) ガッチリ固まっています  プローブの穴もクッキリ

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石けんの中のカリカリになった部分や上面にできたソーダ灰などは溶けにくく、酸化もしにくい、という性質をメリットとして考えると、石けんが長持ちする利点になるのか?

いや、石けんとしては少々使いづらいような気もするけれど、どうでしょう。

性質の違うたくさんのオイルを公平に比べるのは、かなり困難な作業でしたが、やり始めると熱中できて楽しかったです。

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100%単一オイル実験 第三期 オイル10gで 前編

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以前、オイルごとの鹸化のしやすさを知りたくて、1種類のオイルだけで石けんを作る実験をしました。もともと、普段から75℃ぐらいのオーブンに入れて低温加熱し、透明化を鹸化終了の指標にして石けん作りをしていました。レシピによっては90分ですっかり透明になるものや、逆にたっぷり120分以上かかるものなどがありましたが、どれがどんな特性なのかは複数のオイルを使っているのではっきりとはわからず、興味がありました。

それぞれのオイルを同じ条件で作ったら、透明化するのにかかる時間と、その時の温度で鹸化のしやすさが比べられるのではないか、とずっと思っていました。

ただ、使いにくい石けんがたくさんできても勿体無いので、できるだけ少量で作れるように考え、容器や器具の都合から出来上がった石けんが50gぐらいのものを作りました。

これまで二期に渡って計19種類のオイルの石けんを作成し、データも取ったのですが、いかんせんどうしても作業にムラができてしまい温度条件などが結構バラついてしまいました。

結局、実際に比較したり、そのデータを応用で使うにはちょっと難ありの状態。

そこで、前回のデータを参考に、もう一度やり直すことにしました。

今回調べるのは16種類。

それぞれのオイル毎に透明化していく様子や、温度変化、所用時間などを見ていきます。

↑上の写真は、全体が透明化した時の様子。不飽和脂肪酸の割合(uki uki石けんライフさんデータ他を使用)が多い〜少ない順に並べました。(最後のひまし油は例外)

前回のデータを参考にしつつ、鹸化のしやすさは不飽和脂肪酸の含量による、という石けん界のセオリーに従ってオイルごとの不飽和脂肪酸含量%をグラフにし、多いもの(鹸化しにくくて時間がかかる)からテストしていきます。

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★文字が小さくて見づらいですが、右側からスタート。ただしひまし油はラストにします

★一度でまとめるには量がありすぎたので、記事は8種類づつ2回に分けます

 

前回からの改良ポイント

温度計 湯煎中の温度変化は 赤外線温度計→金属端子差し込みタイプ(いつもの)

前回の結果で傾向がわかっているので、ある程度温度と時間が予測できてラクなのでは?という目論見。おなじみの生地に挿したまま測定できるモニター温度計を使います。

最近、設定温度を自分で変えられる事に気づき、早速使ってみました。

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温度を設定して使用すると設定温度に達したら本体はアラームが鳴り、

スマホにはお知らせ画面が表示 表示温度も赤になる

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ただ、温度設定の予想(これからピーク、の温度)が低すぎるとパーム核のようにグラフ画面でピークが画面上限を超えてしまい、見えない・・ 

まあ、データは温度画面をキャプチャーして取るので問題ないのですが。

上手くいくと他のように生地の状態が一目でわかり便利です。

グラフ機能は90分でリフレッシュされる為、4枚目のアーモンドは 90分の制限時間をオーバーしたため、リフレッシュされて初期の拡大表示に戻っています。さらに時間が経つと他と同じ縮尺に変わります。

 

サンプルを手早く同条件で鹸化させるために、ひと工夫。

生地量をより少なくして加温、鹸化を早め、観察もしやすくするために・・・

ミルクフォーマー  ダイソーで購入(茶色いもの) 

古い物はモーターと先部分が緩んでしまった様で、どうも性能が悪くなったと感じて新調。 

新しい方は思いの外パワフルで今まで10分以上かかっていたサンプルも数分でトレースが出るのにはビックリ(生地量が少なくなったせいでもあるけれど)

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 太試験管  ポリプロピレン製の子供用実験器具(化学おもちゃ)をAmazonで購入

・直径1インチでスクリューキャップつき 

・フタに穴を開けて温度モニターのプローブを刺せる! 

 これで温度チェックもバッチリ

・透明なので中身がよく見える 

 湯から出さなくてもある程度観察できる

 サンプルが観察時に冷めるリスクが減る

・ガラスではないので、扱いやすく型出しもしやすい

 冷凍庫のお世話になります

これまでは、ミニ丸型タッパーに入れて作成していたので、容器内上面の空気の層が気になり湯に沈めるのに熱湯を入れた小瓶を重石にして乗せていましたが、試験管ならサンプル上部の空気に触れる面は少ないのでフタをしていたら大丈夫だろうと思いました。

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当初試験管中で攪拌もしてしまおうと計画していましたが、ミルクフォーマーは作りが雑なので回転すると軸がブレるため、試験管内部があっという間に傷だらけになることが予想されたので取りやめ、最初のステップは以前と同じ方法で行うことにしました。

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今回のオイル一覧

〜去年から新しくなったオイル〜

オリーブオイル、アボカドオイル、紅花油、ココナツオイル、パーム核フレーク、ラード、シアバター、ココアバター、ひまし油、(茶色ごま油)

後は、去年使用したサンプルと同じ(1年経ったけれど匂いでは問題ナシ)

キャノーラオイルとグレープシードオイルは先日使い切ってしまったので省略しました。

(足がはやいと思っている為あまり積極的に使わないオイルですが、前回の酸化テストの結果次第では気にせずに使えるようになるかも・・)

(期限は結構切れてるものがあるけれど、とりあえずやってみる)

それと、前回悪戦苦闘して、怪しいサンプルが3つもできてしまった「ラノリン」はパスです。(あれからカマンベール状態のカタマリが1つと怪しいキャラメル状態の物体2つのまま棚の隅で冬眠中)

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実験方法

オイルを量り50℃になる様に湯煎する

水を量る

苛性ソーダを量り水に入れ振り混ぜて溶かし冷ます

オイルの温度と水の温度がそれぞれ50℃になる様にする

(この時ウォーマーに乗せているマグの湯温は52〜3℃)

双方の温度が適温になれば、オイルにソーダ液を全て入れる

カバーをして攪拌開始

ソフトオイルは2〜4分、ハードオイルはもっと早い

トレースが出たら止め、生地を試験管に移し入れる

キャップをして生地モニターを刺しこみ、湯温モニターと共にフタにつけてマグへ

モニターのスイッチを入れてスタート スマホのアプリを開けると記録開始

スタート時、湯温55℃・生地温度45℃になるように目指す

温度データは必要時にスマホ画面をキャプチャーしてデータを取る

透明化するのは生地の温度上昇ピークの前後

生地温度が湯温よりも高くなったら、いつピークが来るかと張り付いて観察

  #スタート時の温度条件は実験が長くかかり過ぎると大変なので、一番時間のかかるサンプルが大体120分程で仕上がるぐらいに設定しました。

ピークが終わり、生地温度が下がって湯温と同じになれば保温スイッチを切り余熱湯煎

(上面の白い皮状に残った部分もなるべく透明になるのを待つ)

室温に出して40℃ぐらいに冷めたら冷凍庫へ

凍らせて型出し

 

オイル毎の透明化の経過(最初の写真順)、生地と湯温の温度変化

Safflower oil 紅花油  111分、77℃で透明化スタート

乳白色の生地の中央部分からクリーム色に透明化していく

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左グラフの黄色ポイント:透明化スタート地点

右データ表の黄色:透明化スタート、全透明化

                 赤字:透明化スタート、ピーク温度

    オレンジ:生地温度が湯温を超えた時

  RT室温 Oオイル温度   L苛性ソーダ液温度   M攪拌直後の生地温度

・生地温度が湯温を超えたと思ったら透明化していた 

・ピーク前に透明化

・ピーク温度は高い:84℃

 

Sweet Almond oil スイートアーモンドオイル  110分、74℃で透明化スタート

真っ白な生地がクリーム色になる 少しムラが見られる 更に透明になっていく

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・紅花油と似ているが、少し遅くピーク温度も低め

・全体が透明化するのは紅花油よりも早かった

 

Avocado oil  アボカドオイル 120分、80℃で透明化スタート

乳白色から黄色っぽいクリーム色、より透明に変わっていく

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・透明化に一番時間がかかった ピーク温度は高く85℃

 

Olive oil オリーブオイル 88分、74℃で透明化スタート

型入れ時は黄色っぽいクリーム色 一旦白色化して固まった後、黄色っぽくなり透明になる 

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・ 透明化スタートは上3つに比べると早かったが、全透明化するまでにはかなりかかった

(上面の白い薄皮?部分)

・グラフの形が独特で興味深かった

 

Sesame oil cold pressed 太白胡麻油  70分、74℃で透明化スタート

白っぽくなって(薄ピンク)から透明化するとクリーム色に

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・1時間強で透明化した

・全体が透明化するのも素早かった 1分!

 

 6 Sesame oil toasted ごま油 45分、75℃で透明化スタート

ミルクコーヒーにクリームを足して混ぜたかの様 一旦白っぽくなり徐々に透明に

茶色なので透明化すると小さな泡がよく見える 短時間で上面まですっかり綺麗に透明化

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・更に早く45分で透明化が始まる

・素早いのは不純物が多く含まれるせいか?

(瓶の壁に茶色いカスが散見される)

 

Macadamia nut oil マカデミアナッツオイル 88分、78℃で透明化スタート

ごく薄い赤っぽい茶色の乳白色から透明化するにつれて透き通る様な薄いクリーム色へ

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・ピーク直前に透明化

(透明化を確認したら、気が抜けてうっかり観察をサボってしまった)

 

Hazelnut oil  ヘーゼルナッツオイル 86分、77℃で透明化スタート

生地にムラがあり、透明化が見やすかった 白色から薄いクリーム色へ 全体が透明になるとムラは見えなくなる

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・マカダミアナッツと同じぐらいの時間で透明化する

・ピーク温度はかなり高い

 

時々出てくるナンバー付きのグラフでわかる通り、何度も繰り返したオイルがいくつか。

実験の最初は慣れないから上手くいかないことが多いですね。

順番を逆にした方が良かったのかも。 

ごま油、白と茶色では大違い。これほど違うとは思わなかったです。

後編へ続きます・・・

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レーズン酵母のクルミレーズン&クランベリーロール

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3年前から作り始めたレーズン酵母で作る、ローストしたくるみとレーズン、クランベリーを入れた丸パン。市販のイーストを使わないので発酵が遅く、特に寒い時期などは丸2日かかったりしますが、味の深みや、パンの持ちがいい事、自分好みの味にアレンジしたのでお気に入りの定番となっています。

材料や道具は自分の手に入りやすいもの、使いやすい分量でレシピにしているので、お好みにアレンジしてください。

レーズン酵母の準備

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ピクルスの空きビン(500mlぐらい入る)を熱湯消毒して使っています。消毒は最初のみ。

綺麗に洗ったビンを大鍋で80℃以上で20分ぐらい(フタは最後に数分だけ)茹で、トングなどで引き上げ、キッチンペーパーの上に伏せて冷ましました。

ビンにレーズン(オイルコーティングをしていないもの)を30gぐらい、水(塩素の入っていないもの)400gぐらいと砂糖小さじ1ぐらいを入れてフタをしてふり混ぜ、フタを少し緩めて暖かい場所に置き、毎日フタを閉めてふり混ぜ、フタを緩めて置く、を繰り返しました。

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温度は28℃ぐらいがいいらしく、最初に作った時は冬で室温が低かった時せいか、カビができたりしてなかなかうまく行きませんでした。(カビは一部だったのでカビたレーズンだけ取り除き続行)1週間ほどでしゅわしゅわの液になり、下に白っぽいオリが溜まって完成しました。

現在は毎回大さじ1ぐらい残した液と種レーズン(発酵で糖分が使われ、味があまりしない)に、新しいレーズンと水を継ぎ足し、数日置いて(酵母が残っているので大して混ぜなくても発酵が進む)酵母液が完成したら使うか、冷蔵庫で保存しています。

冷蔵庫に入れたものは、使う前日に取り出してレーズンを少し足し、そのまま室温に置いたものを使っています。計量前に、沈んでいるオリ(澱)も入れるためにフタをしっかり閉めてよく振り混ぜてから使います。

酵母の液だけを漉して使う方法もあるみたいですが、私はレーズンも一緒に入れています。

発酵に使われたレーズンは甘みも無くなり、ふやけてスカスカ。生地のミックス時に粉々になっているみたいです。新しいレーズンとクランベリーをたっぷり足すので古いものが混じっていても味には何の問題もないと思っています。

気温の低い冬の発酵は時間がかかる為、生地内の糖分が発酵に使われて甘みの少ないパンになりがちなので、それを見越して少し糖分多めにしたりします。

しゅわしゅわの液は味見すると薄い発泡ワインみたいな味です。

酵母液の継ぎ足し作成を適当にしているので、毎回出来上がる液量がマチマチです。

それで粉の分量は毎度計算しています。他の材料は酵母液の量が400〜500gぐらいなら、同じで大丈夫です。ドライフルーツ、くるみの量はお好みで加減して。

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f:id:FunSoapLabo:20200716075739p:plainドライミルクは箱入り(左)になりました

以前は1袋づつ買えたのにな(右)

 

 

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材料を用意し、計量する

酵母液はフタをしてよく振り混ぜて使う(沈殿物を混ぜるため)

具材のくるみは140℃(280℉)のオーブンで20〜30分ローストしたもの

ココナツシュガー、塩、ドライミルクは同じ容器に計量、混ぜて固まりを潰す

(溶けやすくするため)

バターは電子レンジに20秒弱かけ溶かして柔らかくしておく

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ミキシングボウルに酵母液(レーズンも)を量り入れる

砂糖類を入れてビーターで軽く混ぜて溶かす

卵を割り入れてビーターでよく混ぜてほぐす

粉の半量を入れ、粉っぽさがなくなるまでビーターで手混ぜ

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セットしてミックス Stir10秒、目盛り2で1分程 

止めてビーター、ボウルを外し残りの粉を少し残して全部入れる

同様に手混ぜし、セットする 

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 Stir30秒ミックス 止めるかStirでゆっくり混ぜながらバターを少しづつ入れる

動かしながら入れる時は、容器を落としたりヘラを絡ませない様に注意

続いてドライフルーツ、くるみを少しづつ入れていく1分ぐらい

ミキシングボウルのヘリに混ざっていない生地があれば止めてヘラで落とす

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 Stirでゆっくり混ぜながら残した粉を少しづつ足し入れる 30秒程

生地がビーターの心棒にくっついて上がってきたら止め、ヘラで生地を下げる

仕上げに2〜4で少しミックス 30秒程 して完成

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ビーター、ボウルにくっついた生地をヘラやドレッジで全て取る

生地をまとめて台に出す

ミキシングボウルにはショートニングを薄く塗る

生地を丸める 表面に張りが出る様に皮を下にたくし込む感じ 

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 ミキシングボウルに戻し入れ、ラップをして一次発酵

**気温、酵母の元気さにより所要時間がかなり変わる**

急がず、気長に待つ 半日〜1日で写真の様になる

今回の写真は5月上旬 気温22℃ 11時間

発酵が終われば台に出し表面に軽く打ち粉をする

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 60gぐらいに分割(好みのサイズで)

手に粉をつけ、軽く粉を振った生地を手のひらの上で丸めた

生地のベタつき具合によっては台の上でもOK

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 表面に具材が飛び出ない様にし、生地に張りを出す 底をつまむ

間隔をあけてシートを敷いた天板に並べる

乾燥防止にラップなどをかぶせて2次発酵 3時間ぐらい

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丸めた生地が一回り大きくなり、ふんわり柔らかくなったらオーブン予熱

385℉(196℃)に

卵液を塗る 生地を痛めない、塗りすぎないように

好みで切り目を入れる(オーブンの予熱が完了してから)

切り目を入れたらすぐに焼く 385℉ (196℃)で30分ぐらい

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焼き時間は焼き色を見て調整する

取り出してラックに並べて冷ます 

焼き上がり

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1、2枚目:前回焼いたパン(左、上)と比べてみました。 

3枚目:前回の焼き上がり 発酵時間が短め、焼きが強めで小ぶりでずっしり気味

4枚目:裏面 焼く温度、時間の差で仕上がりが変わる

*粗熱が取れたらジプロックバッグに入れて冷凍しています

おまけ

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Wheat germ (小麦胚芽):ローストしてあって香ばしい

 大さじ2(14g)ぐらいを強力粉と置き換えで使用。(真ん中の写真は別の日)

全粒粉も強力粉と置き換えると風味が増して美味しい。(1割程度)

どちらも強力粉よりも多く水分が必要な気がするので入れすぎに注意。

3枚目 Oat Bran 粗い粒なので市販のパンの底によくあるコーングリッツの様に使ってみました。 丸めたロールの底を少し水で濡らして粒をくっつけて天板へ。

生地の底がくっつかないので、天板に置いてから並べ直しができて便利、食べるときのアクセントにもなります。

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リメイク棚 その2 
ニセ引き出しを本物に作り変えるのは強力な接着剤が使用されていて
結構大変でしたが、出来は上々。
カトラリーはフォークを作るのが難しい・・
瓶詰め色々は透明タイプの粘土を使用。
中心に白の芯(前の実験室編の棚の上に乗ってたモノ)周りに具と透明粘土を巻きつける様にして成形し中身をはっきり見せます
スツール、台はもう少し上手になりたいな