これから石けん作りをやってみようかな、という気になった人の購入目安になればと
まとめてみました。 *CPOP法で作る前提で書いていますが、普通のCP法でもできると思います。
*コールドプロセス法で型入れし、型を加温して生地全体を透明化させています。
現在、適温と加温時間などを探り中。
◉環境
作業スペース、換気、シンク、電子レンジに冷蔵庫(型出しの時)
70℃前後でお湯を2時間ほど保温できる機器や容器ー炊飯器、大鍋,
など。
追記:加熱作成に挑戦してみたい方へ
湯煎より60℃スチームが楽です。1型の入る大鍋、あれば中す、かまぼこ板など型が直接鍋底やお湯に触れない工夫と 2鍋の中をモニターできるように温度計をセットする工夫をする 詳しくはレシピ別透明化データを探る その2、を参照 6/4/19
・古いタイプの炊飯器「圧力がかからない、釜の底が平らなもの」を使い、
”少量の水+保温”でなんちゃってスチーム作成すると、よりお手軽です。 8/21/20
*オーブン(アメリカの方で170°F設定可能なら)とパソコン(レシピ作成、記録ノートなど)、スマホ(記録写真用:レンズ部に穴を開けたジプロックに入れています)、計算機、筆記具、作成後に乾燥させる風通しのいい冷暗所も。
作業中には他の人が出入りすると思わぬアクシデントが起こる可能性があるので
一人の時に作っています。
作業場所は要らないものを片付け、カウンターはしっかり洗浄してキレイに準備。
(生地が溢れたら掬って戻すため)なので新聞などは敷いてないです。
◉身支度
●防護メガネ
苛性ソーダ水や生地の飛び散りから目を守るための防護グッズ。
失明の危険があるのでメガネは必須。Home Depotで購入。
「メガネじゃ足りない、ゴーグルが要ります」とソープクイーン(こちらの石けん材料通販会社Bramble BerryのAnne-Marieさん、動画Soap Queen TVでおなじみ)は言っていてゴーグルもカッコいいんだけど、着脱が面倒そうで髪型も崩れる(古い動画でもボサボサの時がある)ので防護メガネです。普通のメガネでも、とにかく必須。
●マスク
ソーダ水の蒸気はマスクを通るので、マスクはどちらかと言うと飛沫によるシミ予防と思っています。生地のミックスが終わっても作成中は少しづつソーダ成分が蒸発している様なので作成中に香料がいい香り〜ってクンクンしない方がいいです。
●手袋
薄手で手にぴったりしたものが細かい作業もできるのでおすすめです。
手にフィットしたものでないとモノを掴み損ねたり、いらぬトラブルが増えます。
色々な材質のものがあるので強アルカリでも耐えれるものを選びます。Smart& Finalにて
100均のものは少し腐食するようなので(ネット批評情報)透明タイプのポリエチレン製を先にはめ、白色の薄手ぴったりフィットタイプをその上にはめて二重にしてみては?
●長袖の作業着
飛沫でソーダ水や生地が皮膚に直接つかないように、付着による衣類の痛みを防ぐために普段着の上から引っ掛けます。大量に服についたトラブルの時にすぐに脱ぎ捨てられる前あきのカーディガンタイプがおすすめ。古着でOK。
●スリッパ
多量にこぼしてしまった時や知らぬ間に床に飛んだ少量生地などから足裏をガード。
裏が水を通さない材質のものがいいですね。
◉ 道具紹介
●ブレンダー
マストアイテム。最初はシリコンコーティングの泡立て器を購入して使いましたが、たった一度で挫折。ブレンダーを使ったらホントにあっという間でびっくり。 私は「1秒ごとの断続使用&オフにして手でグルグル動かす」を繰り返して数分で生地完成。
苛性ソーダ水を入れる前の混合オイルにカップ部を傾けて入れ、カップ穴からある程度の空気を抜いておき更にオイルだけで少し回してカップ内の空気を出します。
ミックスを始めると、混ざっていないオイルが浮いてきて生地表面のボウルのへりに溜まりやすいので手混ぜする時にその部分を狙って混ぜています。
泡立て器に比べてトレースがしっかり出るので早めに止めます。
Youtube動画のSoap Queen TV で作り方を見ていて、え、こんなサラサラで次行くの?と最初驚いたのですが、泡立て器の手混ぜとは乳化の出来具合が違うのだろう、きっと脂の粒子がより細かくなってしっかり乳化しているから、と思っています。
必ず液体中でしかオンにしない これが一番大事なこと。空中では刃についた生地が遠心力で広範囲に飛び散るので。
様々なタイプがありますが、私のものはクイジナート社の200W。スイッチボタンが一つのタイプです。(Bed Bath & Beyondにて購入)
刃のカバー部分であるカップに穴があると回した時に対流ができてボウル全体の生地が混ざりやすいみたい。ずっとカップ部分が大きくて嫌だな〜と感じていたけれど、他機種を使っている人の動画を見てからは、楽に早くできるのはこの大きさと穴のおかげなのかもと思うようになりました。
大抵の生地は数分で仕上がりますが、マカデミアナッツオイルが多く入るレシピは少し時間がかかりました。
機械のマニュアルによると50秒以上続けてオンにしないこと、とあるのでモーターの過熱防止のため、長く使う場合は休ませながら作ります。
100g以下の生地を作るのには向いていないし、パワーがありすぎて回転時にはボウルの底にカップが吸引される。そのまま底にカップをくっつけて使うと底部周辺しか混ざらないのでその力に逆らってもう少し上で場所を変えながら使うなど、ちょっと工夫が要ります。持ち上げ過ぎて生地から出ないように注意。使うボウルに水を想定作成量入れて、実際に回してみては?粘度が違うので正確ではないけれど、雰囲気は掴めるはず。)
生地量が200gぐらいあれば縦長タイプの容器を使うと作れます。
カップ部が大きいので自立もできなくはないですが重心が上にあるので倒れやすく、危険なのでお勧めしません。作業中に置ける台を検討中です。
使用後はワンタッチでシャフト部分を外して(プラスチックの色が変わっている部分から上のステンレス部分が取れます)熱いお湯に洗剤を垂らした液中でスイッチを入れて回し、洗浄します。本体との継ぎ目の中に汚れが入ると厄介そうなのでプラスチック部分には水が被らないようにしてステンレス部分のみスポンジで洗浄。カップ部は特に
刃に気をつけて歯ブラシなどで洗っています。
でも、綺麗に洗浄した筈のものでも水だけで回してみると何故か少し白濁します。料理用との兼用はよくないようです。生地が少量、刃の部分奥(シャフトのカップ内側裏)にパッキンから染み出して入っているみたい。シャフトはバネが入っていて上下にわずかに動きます。価格の安いタイプのものは同じ箇所にもっと残りカスが溜まるものがあるみたいなので、購入時にはネットの評価をよく見た方がいいかも。
●温度計
苛性ソーダ水の温度、オイルの温度、作成した生地の温度、オーブン内の生地温度など測るものは沢山あります。このミニタイプの非接触性温度計(オレンジ色の)はとても便利。
石けん制作以外にも、お茶を入れる湯温、揚げ物の油温など手軽になんでも測れるので日常的によく使っています。(ステンレスなどのキラキラした表面のものは正確に測れないらしい)赤外線温度計、ITPROTECHで探すといいかも。アメリカのAmazonで$10で購入。
私の必須アイテム:オーブン用の温度計 合計3つ
庫内用:上段、下段の温度が違うので一応2つ。
その目盛りが華氏°Fなので℃に変換用に、
両方表示されているこのキャンディー作り用の温度計も必要。
単位の違いにはいつまで経っても慣れません。
右Tuesday Morningで $5ぐらい 2018購入
左、下 Ralph's? 最近は置いてないかも
●秤
デジタルで、1g以下も量れて、容器の重さをゼロにできて、3kgまで測れる!
ずっと1kgまでのものを使って測定範囲オーバーに苦労していたので、秤量作業が
サクサク進む。誤差範囲など秤の特性に注意。
材料をボウルにどんどん量り足して使うので、軽い材料から量るようにしています。
(誤差をなるべく少なくするため)
タニタ製。アメリカのアマゾンで。
●型 ポリプロピレン(耐熱100℃以上)のもの
オーブンで加熱すると言っても75℃(170°Fに設定)なので。
刻み葱を入れるタイプの750ml を愛用。
7切れにカット。両端は少し丸い形になります。
↓ ミニの丸型、長方形型も可愛くできます。
ミニはフタで密閉できるので湯煎作成に便利。
タッパーは型出しがラク。
●ボウル各種 ポリプロピレン(PP)製、耐熱100℃以上のもの
・左のピッチャー?1L:苛性ソーダ水の作成、少量生地の作成、生地の小分けに。
重ねられるので重宝。もっと注ぎ口の長いタイプも幾つか買ったんだけれど、
ボウルに残った生地をキレイに取りづらく、普段はあまり使わないです。
・右のボウル2L:シンプルタイプ 固形脂の秤量、溶解*に使用。
*実は容器が溶ける危険を承知で電子レンジを使っています。最初は30秒、次15秒、その次10秒などだんだん短くして繰り返します。止めたらその都度取り出しては揺すり温度のムラを無くし、溶かします。
慣れてくると量でだいたいの時間がわかりますが、レンジの機種それぞれで性能が違うので初心者は真似する時は慎重にして下さい。
・上の白いボウル2.8L:生地量1400g(ヘラの下の型2コ)を作るときには
このサイズでミックスしています。ブレンダー回転中は生地がボウルの縁に沿って
せり上がるので大き目がいいです。逆に少量作成時には、大きすぎるボウルは生地
が広がってしまってブレンダーの刃に当たらず上手く混ざりません。
700g 以下なら上記の左ピッチャーかな。
という風に、作る量によってミックスする容器を考えます。容器のチョイスを間違
えると移し替えが必要になるので、、、洗い物が増えます。
大量作成時にはもっと大きい巨大ピッチャーを使うこともありました。
ブレンダーのステンレスとプラスチック境目よりも3センチ下までが使用可能な限界の生地量。
わからない時は、水を入れて実際に回して試してみてください。
●シリコンへら、プラスチックプーン
私、ボウルなどに残った生地がすごく気になるタイプです。
なので、へらは色々試していますが、今の所このタイプのものが
一番好きです。
ボウルの壁にぴったり吸い付くようにして生地を取ってくれる。
上手く使えばほとんど生地が残らない。
(使用するボウルの形にもよるので、そちらもじっくり吟味します)
シリコン部分は柔らかいので尖った部分などで割れたり欠けたりしやすいのが難点。
小さい方は色材を前処理する時に重宝しています。
プラスチックスプーンは左のピッチャー?の中に隠れています。
今までずっと苛性ソーダ水の調整には、それ専用にしたステンレススプーンを
使っていました。けれども、近頃スプーン表面が少し変色してきた事、
作った石けんで妙に酸化が早いものが出てきて、
「疑わしきは取り除こう」とプラスチックのものに変更。
最初に使った黒い素材のものは混ぜる途中で熱で簡単にグニャ〜と曲がってしまったけれど
この透明タイプはもう少し丈夫みたい。使い捨てできるし。(壊れるまで利用しますが)
酸化した原因はオイルにあると多分思うけれど、一応ね。
●プラカップ
使い捨ての透明なカップを苛性ソーダを量る時に使っています。
使用後は洗って再利用。
ジップバッグに生地を入れる時のホルダーとしても重宝します。
●包丁、まな板(まな板は専用が望ましい 石けんに汚れがついて酸化が早まるかもと思うから)
できた石けんをカットします。ソープカッターは恐ろしく高価なので手が出ません。
まっすぐ垂直に切り分けるのは難しく、どうしても少しづつずれたり大きさが不揃い
になったり。
ウイスキーの入っていた木箱をちょっと細工して作った
「なんちゃってカット台」を使い始めてからは、ひどくいびつな台形になる事は
なくなりました。
それまではカットする面に、カット部に印をつけた方眼紙のストリップを当て、印に
沿ってカットしていました。タッパー容器は底部が微妙に膨らんだりしていて座りが
不安定でカットが少し難しいですが、多少歪んでも気にしない。それも味のうち。
●その他あれば便利な小物 (参考までに)
ピーラー 大ぶりのものを見つけたので、石けん専用で使っています。
削ったクズも刻んだり、捏ねたりして次回以降に使います。
トレイ 切り分けた石けんを並べる、運ぶ。絞り出し葉っぱの作成時にも。
スタンプ 昔のいただき物なので同じものはないのかも。
ラッピング袋
ラベル用カラーペーパー
竹串、ピンセット、色材準備用小皿、ドロッパーボトル、pH試薬、文具、、、
長くなるので、この辺りはまたの機会に。
以上がとりあえず石けん作りを始めるのにあたっての必要な物品です。
何か思い出したり、間違った部分があれば随時追加、変更します。
ご指摘頂けると嬉しいです。