楽しい石けん作りラボ

ダイソーのタッパーで石けん作りをしています

Charcoal Mint さっぱりクールな夏の石けん

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夏用石けん3作目は、吸着力が強い粉末活性炭(Activated Charcoal Powder)とはっか油から作られるメントールクリスタルを入れた、少しスースーする使い心地の石けんです。

以前から夏用石けんは海をイメージして、ココナツオイルたっぷりの泡立ちがいい石けんを作ろうとレシピを考えていました。スクラブ効果を出すためにココナツパウダーを添加してみたりと様々な変遷の末、現在はこういう形に落ち着いています。

当初こだわっていた、「ココナツオイルを使うこと」は今ではあまり気にならなくなったので、今回はココナツオイルをパーム核オイルに変え、オリーブオイルも紅花油(ハイオレック)に変えて作ってみました。(ちょっと奮発してパーム核オイル、そしてより白い石けんにするため)

パーム核オイルはフレーク状のものを使っています。ココナツオイルに比べて融解温度が高め。ステアリン酸ほどではないけれど、さっと溶けてはくれず、最後の一欠片がしつこく残ったりするのでよく見てしっかり完全に溶かします。

ハイオレック紅花油は従来のリノール酸含有80%以上のものではなく、品種改良によって生産されているオレイン酸含有が約80%のものです。

従来のものに比べて酸化しにくく、熱に強い性質らしいので安心して石けん材料に使っています。

コンフェッティ(散らし具材)は先日のコーラルビーチ 石けん作成時に作ったジプロックバッグで室温放置のものと古石けんその他から用意しました。

青い方は台形?ランダムな形に刻み、白い方はくり抜き器で削りました(刻んだものも)

香りはスースーのハッカに合わせてペパーミントのエッセンシャルオイルとライムのフレグランスオイルをメインに青イチジクを少しブレンド。

青イチジクは苦いような、甘いような不思議な香り(要するに私には使いづらい)ので少量加えて深みを出そうという魂胆。おまけのサンプルで入っていたので自分では買わない種類の香りです。

トッピングにSnowflake Sparkle Mica を使います。

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 右端の白いヘラはBramble Berryのもの。ダイソーのヘラを愛用する私には贅沢なお買い物でした。大きくて驚いたけれど、なかなか使い心地はいいです。

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<作り方>

準備

★二分割ディバイダーを型にセットする

・コンフェッティを用意する

・Aqua Pearl Mica 少し色が薄かったので、Mermaid Mica の石けんを少し追加

・色の濃いものは小さめに刻む

・メントールクリスタルを量っておく

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①苛性ソーダを調整する

精製塩はいつものSodium Lactate の代わりに、先に精製水に入れて溶かしてから苛性ソーダを入れる。 冷ましておく。

 

②オイルを調整する

・固形オイルを計量し電子レンジで溶かす 

・30秒毎に出して、揺すり混ぜ 全て溶けるまで繰り返す

・メントールクリスタルは溶かしたオイルに入れ、ブレンダーで砕く 写真1

(本当は温めたオイルに入れ溶かすらしい)

・結構細かい泡が出た 写真2

 

 

 

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③生地を作る

・しばらく置いて泡が少し落ち着いたら苛性ソーダを全て入れる 写真3

・ブレンダーで攪拌 トレースの出にくい生地で、10秒程で断続で攪拌 写真4、5

・時々手動で全体を混ぜ、軽めのトレースで香料を入れる 写真6

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・香料を入れたらその都度手動で全体を軽く混ぜる(固まりやすいものがあるため)写真1

 

④生地分け

・仕上げた生地を二つに分ける 340gぐらい 写真2

・片方にActivated Charcoal Powder を入れる ボウルのヘリに 写真3

・ヘラでボウルの壁にしっかり擦り付けてダマをなくしてから全体に混ぜる 写真4、5

  

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 ⑤型入れ、トッピング

・生地を軽く混ぜ硬さを揃える 写真1

・2つの生地を型の両側から同時に1/3量ぐらい入れる 写真2、3

・コンフェッティをそれぞれに入れる  写真4

・中央部分をゆっくり入れている間に生地が少し固まるので、ディバイダー押さえのみ外して全部に具材を散らす 写真4

・残りの生地を全て入れる ボウルやディバイダーについたものも入れる 写真5

・トッピングにSnowflake Sparkle Mica をミニストレーナーでふりかける 写真6

・ヘラの先で模様を描く 写真7

 

⑥スチーム作成

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 ・鍋、中敷き、温度計、フタなどをセットする モニター温度計もセット

・室温23℃、生地温度(角 紫36℃、中央 黄32℃)でスタート

・70℃加熱 (トレースが出にくい生地だったので高めにしてみました)

 

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加熱中の様子

・加熱55分後 型の下半分が透明化 角部は81℃でピークの最中、中央部は55℃ 

・加熱78分後 全体透明化 加熱終了 中央部73℃(これからピーク)、角部は82℃

・加熱97分後 中央部82℃でピーク中、角部は73℃冷め始めている

 

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⑦冷まし、型出し、カット、pHテスト、水洗い、乾燥

・室温で粗熱を取り、冷凍庫で数時間

・型出しして7つにカット、ヘリにピーラーをかける(好み)

・pHテスト スポイトで水道水を1滴垂らし、少し置いて試験紙をのせる

 上部中央部のみ青色 pH10〜11、他は緑色 pH9〜10 

 ・軽く水洗い (表面の余分なオイルとアルカリ分を取るため)

・10分ほど置き、底がある程度乾いたらペーパータオルを敷いたトレイに並べて乾燥

⑧スタンプ 翌日がやりやすい硬さ

 

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去年の同作品はなぜか数ヶ月で酸化し始めてしまいました。
使用したオイルのどれかが古くなっていたからかもしれません。ラードが怪しい。。

(購入時から期限がいやに短かったのですが他になくて仕方なかった)

もしくは、香料?スタンプは間違ってWasabiにしましたが、Bonsaiだったかな。

変色しないはずだったんだけど。(Discolor ivory to light pink らしい)

今回、トレースが出にくかったのは記憶になかったけれど、記録を調べたらいつものことのようでした。 (年に一度しか作らないから忘れている)

 

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 おなじみ円グラフは

オリーブオイルなどの植物性油脂(洗浄力、肌への優しさ)は青系

ココナツオイル、パーム核オイルなど(泡立ち)は赤系

ラード、シアバター、ココアバター など(硬さ)は緑系

ひまし油は紫

の色分けにしています。

 

今回は加熱中の生地温度データを取ってみました。高温で素早く反応、の予定だったけれど、思ったより時間がかかってしまいました。(78分で加熱終了)

それでもオーブン作成なら120分は加熱しているし、使用するガスの量を考えるとかなり節約出来ている気がします。(品質第一ですが)

ラードは反応が遅く、パーム核オイルもココナツオイルに比べると若干遅いから?

もしかして、メントールクリスタルが何か作用しているとか?

まだよくわからないので、当分はデータを取っていこうと思いました。

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そうそう、メントールクリスタルは冷凍庫でジップ袋をビンに入れて保管していたのですが、ビンの内側に結晶が。ビンに入れててよかった〜

Bramble Berry でも扱うようになったので、再オーダーしたそちらはボトル入りなので大丈夫かな。

そうそう、香りは甘すぎず、苦すぎずでいい感じに仕上がりました。

 

 

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