昔作ったこどもの日用のお飾りを再現してみました。材料はSculpy lll 、130℃のオーブンで焼くと固く仕上がるタイプの樹脂粘土。クラフト店のMichael's に数種類が売っていて、一番値段がお手頃だったので買って作ってみたら、簡単にカワイイものが完成。楽しくてハマってしまい、暫くあれこれ作っていました。
最近、断捨離するぞ、とクラフトグッズを引っ張り出して、もうダメになってるかと思われた粘土を捨てようとしたら・・・まだ使えそう。
ネットで新しいタイプの作品をたくさん見つけてしまい、結局粘土熱が再燃してしまう。
それで、またグッズが増えてしまったという本末転倒な結果になったのでした。
ハロウィーンのお家とかクリスマスのジンジャーブレッドハウスとか・・
もうじき5月。久しぶりに飾ってみようかと取り出したら、作成メモを発見したので当時の記憶を辿りながら作ってみました。
当時一番難しかったのは確か弓矢。どちらにも芯にワイヤー(22ゲージ)を入れてあります。強度補強のためだったけど、必要だったのかは不明。今回も入れました。
昔はSculpey しか持っておらず、小さくて細いパーツは柔らかくなり過ぎ、芯を入れないと手の温度でグニャグニャになって形にならないから・・でした。 今回の黒はPremoだったので不要だったかも。針金を包むように粘土を形作るのは少しコツがいるけれど、後の細工がしやすいのは確かです。
矢羽は凝ってグラデーションにし、弓は焼き上げてから細いワイヤー(32ゲージ)を巻きつけて張っています。手近にあるものを適当に利用しました。
兜は収納を考えて、ツノ部分を取り外しができるようにしたのがポイント。
ツノ部分、花ショウブの花器の下には虫ピンが仕込んであり、刺して飾るようにしています。
兜の本体のツバ?の上に同じピンでほとんど見えない穴が開けてあり、そこに刺します。
花ショウブは収納箱の裏面に刺すのですが、この木箱、実はお寿司屋さんに頼んで分けてもらった雲丹が入っていた木箱。ちょっとラフな作り、木質も硬くて針が刺さりにくいのが誤算でした。(今回のは当時ストックしていた木箱/韓国マーケットの「たらこ容器」)
虫ピンは抜け防止にL字などに曲げて仕込みます。収納時はカットした消しゴムに刺します。
作りたい人のために・・How to を書いておきます。
兜のパーツ名は知らなかったので今回、調べました。
かぶる帽子部分を兜鉢(かぶとばち)、その周りのスカート状の部分を錣(しころ)と呼び、革へんに毎とも書くらしい。帽子のツバ部分は目庇(まびさし)。
サイドの耳みたいな部分は吹返(ふきかえし)、ツノ部分は鍬形や立物(くわがた、たてもの)と呼ぶそうです。
吹返(ふきかえし)はサイドに張り出した形にすると壊れやすいかと思い、できるだけ「しころ」にくっつけるようなデザインにしました。
図のように元の粘土ブロックからパーツごとの必要量をカッターナイフでスライス(カット)します。Sampler サイズは多色入りのアソートセットのサイズで、普通サイズの1/2です。
使用した粘土一覧 PremoはSculpeyの別シリーズ名です
左からFIMO soft : Cognac、 Cherry red 、Tangerine、Lavender、
(以下順番が多少変わります色でご判断を)
Sculpey lll : White、Yellow、Purple、Premo : Twinkle twinkle 、Bright green pearl 、Sunset pearl 、Green 、Rose gold glitter、Ecru(ここには無いですね)
<花ショウブ>見本は前に作成したもの
Sculpey lll (以下Sculpeyと表示) Purple, Yellow 、Premo Green、FIMO soft Cognac
虫ピン(洋服に付いてきたもの)2本 曲げておく
使う量はほんのわずか。台の方眼はインチのものでcmではないのが見にくいですが・・
萼の部分はカッターで切り目を入れ、シリコン筆のお尻(を指の腹に当て横に転がし広げる)
右端の写真のように紫を伸ばして花を作りました。
花びらのフリフリもトールペイントのスタイラス(なければシャーペンの先など)で交互に押さえてつけました。写真の向きでサイドを上に向けて立てる感じにし、右、左に。
花器部分はFIMO soft Cognac。これが元々なのか、古くなっていたのか(それで安売り??)捏ねようとするとポロポロと崩れる。両手の親指と人差し指でギュッと固めるように押さえていると徐々にくっつくようになりなんとか使えるようになりました。
空気が入らないように気をつけてピンを入れて形作ります。穴は5ミリぐらい。少し広めに。
花のパーツをまとめてくっつけて花器に入れ、指で口を締めて形を整えます。
以前のものより何だか大きくなりました。
<兜>
黒はPremo Twinkle twinkle(黒にラメ入り)FIMO soft 程ではないけれど、少し固い。
カッターナイフで先ほどの図のように切り分けます。
端から3ミリ幅に2枚スライスして短い辺同士を繋げ、指で少しづつ伸ばして「しころ」部分を作ります。長辺の片側だけ伸ばしていき、短辺は縮めるようにしてカーブを作ります。伸ばす長さは帽子部分「かぶとばち」のサイズによるので、切り分けたらそちらを先に作ります。
吹返の切り出しでサイズチェック。 先述の図のように片端を薄く、カーブさせて。
しころは軽く繋げて立てています。 兜鉢とともに形を整えます。
兜鉢はヘリを薄くして一部をカットし、目庇をつけます。FIMO soft Cherry red
吹返の飾りはPremo Sunset pearl スライスして左右は長め、上下を少し小さめに。(そこに飾りのひも状粘土をつけるので)重ねるようにつけて左右のはみ出たところをカット。ブロックをスライスしたまま使ったのでパールの層が綺麗です。
目庇をつけた兜鉢にしころを取り付ける。しころが長ければカット。
飾りはFIMO soft Lavender を1ミリぐらいの厚さに指で延ばして、写真のようにカットして端から貼り付けました。
飾りひもに FIMO soft Tangerine を1ミリほどのひも状に伸ばして、しころの下部と吹返の下部につけました。しころ下部は凹んでいる部分の浮いたひもをトールペイントのスタイラスで軽く押さえます。竹串でも。
兜鉢の飾り Premo Rose gold glitter が前のと同じにならなくてどうやったのか悩みました。前のは Sculpey の Goldで作ったので、柔らかかったため、と判明。同じようにしても同じ形にならないな〜
粘土が固いと小さくちぎりにくいし、粘土同士くっつきにくいしで少々やりづらかったです。
同じ色で吹返にも小さい四角の飾りをつけて柄をちょんちょんと。中央に家紋もつけました。
<弓矢>
ワイヤーをカット、短い方はまっすぐに、長い方は弓の形にカーブさせました。
ワイヤーを包み込むように、先ほどの黒粘土をつけます。
矢羽のグラデーションは、Sculpey White とSilver を三角にして写真のようにくっつけ、のし棒で伸ばして畳む、の繰り返し。 (詳しくは「ポリマークレイ グラデーション」で検索)
柔らかい粘土は途中から空気が入って破れやすいので注意。好みのサイズにカット。
思ったよりも細めで丁度いいぐらい。
<鍬形>
一応型紙です、といっても、あんまり参考にならないかな・・好きな形にして下さい。
矢の端に金 Sculpey Gold (これはPremoでは厳しそうだったので)で矢じりとお尻の矢筈をつけました。(2枚羽根の矢は飾り用だそうなのでこれでOKかな)
矢の棒の部分(篦のと言うらしい)に矢羽をつけるのはそのままオーブンに入れられるようにアルミホイルの上で。アルミホイルのシワもそのままの形になるのでキレイな状態をキープ。
弓の飾りは花器と同じ粘土を細くひも状にして巻きつけ。兜鉢で使ったオレンジの飾りひも粘土もアクセントに少し巻きます。ツルを付ける部分に白を一重に巻きます。
鍬形はトレーシングペーパーなどに写し書き。
延ばした粘土に重ねてペーパーごとカッターナイフでカット。ペーパーを剥がして、先の三角穴の切り目だけ入れておきます。(焼いて固くなってから三角を取る)
厚みのある台に乗せたアルミホイルに乗せ、U字の中央に曲げておいた虫ピンをアルミホイルごと刺します。(ピンを刺す場所を台のヘリからはみ出して乗せる)
ピンを隠すように飾りを乗せてスタイラス(竹串とか爪楊枝で)で模様を適当に入れます。
<粽ちまき>
Sculpey Leaf green、 Premo Green 、Premo Bright green pearl?または White 少々を細長くしてまとめ、捻っては転がして伸ばす、を繰り返し、好みの柄に。
<柏餅>
Sculpey White でお餅部分を。ケチなので丸めてからこんな形に・・
柏餅の葉っぱはSculpey Leaf green で適当に葉っぱ型に伸ばし、筆の後ろでヒラヒラ型に。
指に乗せてヘラですじを入れ、すじを外側にしてお餅を乗せて包みます。
<三方さんぽう> 台の三方向に(宝珠形の)穴があるのが普通らしいです。
バランスの関係で平たく作っているので穴は開けてないし、色々と突っ込みどころがあるパーツです。見本を調べてから作ればよかったかな・・
折敷おりじき Premo Ecruを伸ばし、適当に四角くカットしてカットしたヘリをつける。
台 適当に作る。 焼く前に取り付けると高温時に折敷の底が歪むので別にして後でつける。
★種類を混ぜた場合は高い方の温度に合わせます。時間は厚みが6mmの場合。
オーブンに入れた状態 焼いている間に箱の下塗り、ペイント。
ちょっと頑張って共箱にしました。硯セットはミニの愛用品。
この後、箱に紙を貼るボンドを探す手間を惜しんで、そのまま仕上げ剤を塗ったら紙が滲んで透明になり、残念な出来になりました。あらら・・
最後は、使った道具など。紐は珍味や、佃煮やらに付いていたもののコレクションから見繕って利用。結んで兜の前に置くだけでちょっといい感じに見えるので。
箱は作る前に用意してそれに合わせて作ると、ちょっとの差で入らない!という事も無くなります。明太子の桐箱利用。
いつかは体験してみたい菖蒲湯・・
今回初めて(記事を書くために)それぞれのパーツを詳しく調べました。
興味深いことがたくさんあって、楽しかったです。