3年前から作り始めたレーズン酵母で作る、ローストしたくるみとレーズン、クランベリーを入れた丸パン。市販のイーストを使わないので発酵が遅く、特に寒い時期などは丸2日かかったりしますが、味の深みや、パンの持ちがいい事、自分好みの味にアレンジしたのでお気に入りの定番となっています。
材料や道具は自分の手に入りやすいもの、使いやすい分量でレシピにしているので、お好みにアレンジしてください。
レーズン酵母の準備
ピクルスの空きビン(500mlぐらい入る)を熱湯消毒して使っています。消毒は最初のみ。
綺麗に洗ったビンを大鍋で80℃以上で20分ぐらい(フタは最後に数分だけ)茹で、トングなどで引き上げ、キッチンペーパーの上に伏せて冷ましました。
ビンにレーズン(オイルコーティングをしていないもの)を30gぐらい、水(塩素の入っていないもの)400gぐらいと砂糖小さじ1ぐらいを入れてフタをしてふり混ぜ、フタを少し緩めて暖かい場所に置き、毎日フタを閉めてふり混ぜ、フタを緩めて置く、を繰り返しました。
温度は28℃ぐらいがいいらしく、最初に作った時は冬で室温が低かった時せいか、カビができたりしてなかなかうまく行きませんでした。(カビは一部だったのでカビたレーズンだけ取り除き続行)1週間ほどでしゅわしゅわの液になり、下に白っぽいオリが溜まって完成しました。
現在は毎回大さじ1ぐらい残した液と種レーズン(発酵で糖分が使われ、味があまりしない)に、新しいレーズンと水を継ぎ足し、数日置いて(酵母が残っているので大して混ぜなくても発酵が進む)酵母液が完成したら使うか、冷蔵庫で保存しています。
冷蔵庫に入れたものは、使う前日に取り出してレーズンを少し足し、そのまま室温に置いたものを使っています。計量前に、沈んでいるオリ(澱)も入れるためにフタをしっかり閉めてよく振り混ぜてから使います。
酵母の液だけを漉して使う方法もあるみたいですが、私はレーズンも一緒に入れています。
発酵に使われたレーズンは甘みも無くなり、ふやけてスカスカ。生地のミックス時に粉々になっているみたいです。新しいレーズンとクランベリーをたっぷり足すので古いものが混じっていても味には何の問題もないと思っています。
気温の低い冬の発酵は時間がかかる為、生地内の糖分が発酵に使われて甘みの少ないパンになりがちなので、それを見越して少し糖分多めにしたりします。
しゅわしゅわの液は味見すると薄い発泡ワインみたいな味です。
酵母液の継ぎ足し作成を適当にしているので、毎回出来上がる液量がマチマチです。
それで粉の分量は毎度計算しています。他の材料は酵母液の量が400〜500gぐらいなら、同じで大丈夫です。ドライフルーツ、くるみの量はお好みで加減して。
ドライミルクは箱入り(左)になりました
以前は1袋づつ買えたのにな(右)
材料を用意し、計量する
酵母液はフタをしてよく振り混ぜて使う(沈殿物を混ぜるため)
具材のくるみは140℃(280℉)のオーブンで20〜30分ローストしたもの
ココナツシュガー、塩、ドライミルクは同じ容器に計量、混ぜて固まりを潰す
(溶けやすくするため)
バターは電子レンジに20秒弱かけ溶かして柔らかくしておく
ミキシングボウルに酵母液(レーズンも)を量り入れる
砂糖類を入れてビーターで軽く混ぜて溶かす
卵を割り入れてビーターでよく混ぜてほぐす
粉の半量を入れ、粉っぽさがなくなるまでビーターで手混ぜ
セットしてミックス Stir10秒、目盛り2で1分程
止めてビーター、ボウルを外し残りの粉を少し残して全部入れる
同様に手混ぜし、セットする
Stir30秒ミックス 止めるかStirでゆっくり混ぜながらバターを少しづつ入れる
動かしながら入れる時は、容器を落としたりヘラを絡ませない様に注意
続いてドライフルーツ、くるみを少しづつ入れていく1分ぐらい
ミキシングボウルのヘリに混ざっていない生地があれば止めてヘラで落とす
Stirでゆっくり混ぜながら残した粉を少しづつ足し入れる 30秒程
生地がビーターの心棒にくっついて上がってきたら止め、ヘラで生地を下げる
仕上げに2〜4で少しミックス 30秒程 して完成
ビーター、ボウルにくっついた生地をヘラやドレッジで全て取る
生地をまとめて台に出す
ミキシングボウルにはショートニングを薄く塗る
生地を丸める 表面に張りが出る様に皮を下にたくし込む感じ
ミキシングボウルに戻し入れ、ラップをして一次発酵
**気温、酵母の元気さにより所要時間がかなり変わる**
急がず、気長に待つ 半日〜1日で写真の様になる
今回の写真は5月上旬 気温22℃ 11時間
発酵が終われば台に出し表面に軽く打ち粉をする
60gぐらいに分割(好みのサイズで)
手に粉をつけ、軽く粉を振った生地を手のひらの上で丸めた
生地のベタつき具合によっては台の上でもOK
表面に具材が飛び出ない様にし、生地に張りを出す 底をつまむ
間隔をあけてシートを敷いた天板に並べる
乾燥防止にラップなどをかぶせて2次発酵 3時間ぐらい
丸めた生地が一回り大きくなり、ふんわり柔らかくなったらオーブン予熱
385℉(196℃)に
卵液を塗る 生地を痛めない、塗りすぎないように
好みで切り目を入れる(オーブンの予熱が完了してから)
切り目を入れたらすぐに焼く 385℉ (196℃)で30分ぐらい
焼き時間は焼き色を見て調整する
取り出してラックに並べて冷ます
焼き上がり
1、2枚目:前回焼いたパン(左、上)と比べてみました。
3枚目:前回の焼き上がり 発酵時間が短め、焼きが強めで小ぶりでずっしり気味
4枚目:裏面 焼く温度、時間の差で仕上がりが変わる
*粗熱が取れたらジプロックバッグに入れて冷凍しています
おまけ
Wheat germ (小麦胚芽):ローストしてあって香ばしい
大さじ2(14g)ぐらいを強力粉と置き換えで使用。(真ん中の写真は別の日)
全粒粉も強力粉と置き換えると風味が増して美味しい。(1割程度)
どちらも強力粉よりも多く水分が必要な気がするので入れすぎに注意。
3枚目 Oat Bran 粗い粒なので市販のパンの底によくあるコーングリッツの様に使ってみました。 丸めたロールの底を少し水で濡らして粒をくっつけて天板へ。
生地の底がくっつかないので、天板に置いてから並べ直しができて便利、食べるときのアクセントにもなります。