前回に続いて2つ目のアメリカンレシピは、お料理によく合って見た目も可愛いパンです。
軽く炒めた赤パプリカ、刻んだバジルの他に、玉ねぎ、セモリナ粉、カッテージチーズ、ミレット、にんにく、コショウなど生地に混ぜ込む具材がたっぷり。食べた時にミレットのつぶつぶ食感が楽しめます。
生地の甘味にははちみつを、油脂にはオリーブオイルを使います。
材料の種類が多く、下ごしらえが必要なものもいくつかあるので作るのは少々面倒ですが、モチモチの生地を捏ねるのは楽しかったです。
強力粉の代わりに中力粉とグルテン粉で代用したので、ちょっとグルテンを入れすぎたのかもしれません。弾力がありすぎる感じでした。
生地作成はキッチンエイドミキサー でいつも通りに平面ビーターを使ってミックスしました。粉量は600gでいつもの800gよりは少ないのですが、副材料が多いので総量は1680g。おまけに水分が少ない固めの生地だったのでミキサーのパワーにちょっと限界を感じました。
半量(粉300g)でも約800gの生地になるので、トライする方は作りたい量に合わせてレシピを計算し直してください。
材料一覧 ↑左側に生地材料、右側に混ぜ込む材料を並べています(カッテージチーズは逆)
1、下準備 <ミレット・玉ねぎ>、生地材料<粉・液>
・ミレットは鍋の湯に入れて火にかけ、沸騰後は弱火で15分程茹で、冷まして水気を切る
・乾燥玉ねぎを熱湯で戻す しばらく浸けて戻し、水気を切っておく(茶漉しを利用)
・粉とグルテン粉をあらかじめ混ぜておく(強力粉使用なら不要)
・ぬるま湯(80g取り分けてイーストをふやかす、別に置いておく)、はちみつ、塩、卵、オリーブオイルをミキシングボウルに入れ良く混ぜて蜂蜜と塩を溶かし、卵はほぐす
*後述にある通り、イーストが固まっていたので、予備発酵は不要だけどイーストは1/3量ぐらいのぬるま湯であらかじめ溶かしておいた方がよさそう
・写真はありませんがにんにくをみじん切りにしておきます
私は炒めたみじん切りにんにくをストックしているのでそれを使いました(最初の写真でバジルと見本の生にんにく上の白小皿、胡椒の横の茶色いもの)
2、生地作成 マシン前半
・はちみつ、卵がよく混ざったらイーストを入れて軽くほぐすイースト水を加えて混ぜる
・粉の半量を加え、手混ぜで軽くミックスして粉っぽさをなくす
・マシンにセットしてStir〜2〜4と速度を上げてミックス1分、スライム状の滑らかな生地にする
・ビーターでボウルの壁をこそげるように混ぜると溶け残ったイーストの塊を発見 結構頑固にくっついていたのでヘラですり混ぜて溶かした
3、生地作成 マシン後半
・粉を100g程残して、後は全部入れて軽く混ぜる
・混ぜ込む具材を全て加える
・軽く手混ぜした後、マシンにセットしてStirでミックス
・混ぜ込み具材のせいで混ざりづらいがだんだん粘りのある生地になる
*ミレットの水切り具合、玉ねぎの水分(生かドライか)、カッテージチーズの状態など水分量が多少変わるかもしれませんね
4、生地の仕上げ 手捏ね
・全体が混ざったら、Stirのまま大さじで少しづつ残した粉を振り入れる
足し入れた粉が馴染んでから次を加える 約3分かかった 全部入れなくても良い
・台に出す 固めだけれどベタついて手にくっつく生地でした
・生地は10分ほど捏ねると手離れが良くなりました
・バジルを刻む 早くから用意すると変色する気がしたので使用直前に用意
5、生地の完成 バジル混ぜ込み
・平たく延ばした生地にバジルを散らし、指で押し込むようにしてから5分程捏ねた
・捏ねあがったらミキシングボウルにオリーブオイルを塗って生地を戻し入れ、ラップして一次発酵 キッチンクロスを被せて保温中の炊飯器の上に乗せた
・赤パプリカを刻んでオリーブオイルで軽く炒め、冷ましておく
・発酵後の生地(90分後)
6、分割、丸め
・台に出したところ むくむくに膨らんでいます
・40gづつに分割し、それぞれに赤パプリカを2〜3片包み込むようにして丸める
・ひとまず台に仮置きしました
・生地はモチモチ、むっちりで弾力性が強く底面を閉じにくかった
7、天板へ
・思いつきで底にコーンミールをつけました 途中で生地を動かすのに便利
・なるべく隙間を開けて並べ(とは言え、ぎゅうぎゅう)ラップして二次発酵
オーブンの予熱を入れる 400℉(200℃)
・30分後、頃合いと見てキッチンバサミでてっぺんを十字にカット
・卵液をハケで塗り、チーズを小さじ1づつぐらい乗せる
8、焼成 400℉(200℃)20分〜 温度と時間は自己調節して下さい
・中段に入れ20分タイマーをかけた
・膨らんで生地同士がくっついています
・30分経っても焼き色がつかず(どうやら今日はオーブンの調子が悪いらしい)
・作戦変更一応中まで焼けていたので Broilで上火を使って焼き色をつけた(5分間)
できあがり 試食、感想
焼きあがったパンは程よく焼き色がついて美味しそう。裏面は焦げていませんでした。
この天板は二重構造で空気が入っているため、焦げにくい作りなので普通の天板に比べると焼き時間が長くなります。天板に敷いているシートも何度も使えるタイプのもので、こちらも使い捨ての紙に比べると厚みがあるため焦げにくいです。
少し冷ました後、遅めのランチにいただきました。トッピングに塗った卵液(1個分を溶きほぐした)残りで薄焼き卵にして、ハムとマヨネーズとともに挟みました。卵にはちょっぴり砂糖、塩コショウを入れたので赤パプリカの甘みとのハーモニーがいい感じ。
パン生地はふわふわと柔らか、適度に弾力性もあってパンらしいパンです。(変な言い方だけれど、前回のがケーキっぽかったので、つい)トッピングにしたチーズが香ばしい。チーズと玉ねぎの香りが食欲をそそります。ミレットの粒を噛み締めながら、たくさん混ぜ込んだ具材のほんのりしたいろんな味を楽しみました。
作ってみて、焼く前に塗る卵液は大さじ2ぐらいで十分では、と思ったので上のレシピでは生地の卵の一部を取り分ける様に書き替えています。
このパンに合うおすすめチーズ
クラスでもらったレシピに走り書きでコスコ、Cambozolaの文字が。そう言えば、クラスで先生がこのパンに良く合うのよ〜と言ってたな。当時はチーズの種類なんてほとんど知らず、なんだそりゃ?状態でしたが、とりあえずメモしました。他の生徒たちは盛り上がってたっけ。
最近、Torader Joe'sで購入したチーズが美味しくて気に入っているのですが、冷蔵庫にあったチーズ、確認したらコレでした。20年経ってようやく実感。ハイ、美味しいです。
ついでに冷蔵庫には同じくトレジョのゴルゴンゾーラチーズがあったので食べ比べ。
左:ゴルゴンゾーラ:塩味が強く酸味もあり味が濃い感じ、チーズは大きく作られているのか皮部分はなかった、モロモロしているが口中で溶ける
右:カンボゾーラ:あっさりしてクリーミー、味が薄い分少し苦味?あり、薄皮の部分はシコシコしているが中は口中でスーッと溶けていく
調べたら、カンボゾーラチーズはカマンベール(白カビタイプ)とゴルゴンゾーラ(青カビタイプ)のいいとこ取りのチーズとして作られたもので、名前も二つを合わせた造語なのだそう。カマンベールのように外側は白カビがあり、中は青カビ。青カビの風味も味わえるが、脂肪分が60〜70%もあるので青カビ特有の香りや辛味が感じにくくなっているらしい。なるほど。
青カビの辛味?カイワレを挟んだからか全然わからなかった・・・
おまけ
材料のミレット、聞き慣れない物で近所のスーパーには無く、メモ書きに従いホールフーズで無事に見つけて購入。
レシピには湯に入れて10分茹で、蓋して冷まし、水切りとあった。湯に入れて15分茹でて急冷&水切りして作りました。(ツブツブ感あり。噛むと少し粉っぽい?)
左写真:水から茹でるではダメなのか?後日気になってお試し。
ちゃんとできました。茹で時間によってツブツブ感がなくなり粒が弾けたようになって食感が「ほっくりモッチリ」になるみたい。(もっちりと言っても多少くっつく程度)
長く茹でたものを混ぜ込んだら、生地は更に固くなるのか?イマイチ良くわかりません。
右写真:レシピのミレット下準備用の分量はなぜか必要量の3倍もできてしまい、たくさん残ったためこんなものを作ってみました。
茹でて残ったミレットに「カツオふりかけ」を混ぜて玄米ご飯を大さじ1ぐらい足し(粘り補助)すり鉢で潰して丸め、醤油糀を塗って(下面はくっつき防止にごま油少々)トレイに乗せてオーブントースターでこんがりするまで焼きました。
上面にくっつきやすくするためにほんの少しはちみつをつけて、炒りごま(市販品をさらに軽くロースト)をまぶして出来上がり。出汁味の美味しいおやつになりました。
このミレット、一体何なんだろう。昔飼っていた小鳥が偲ばれます。
さらに調べてみます。
左がミレット(英名 Pearl Millet 学名 Pennisetum glaucum)、日本ではトウジンビエと呼ぶらしい。イネ科チカラシバ属の植物。右はチカラシバ(日本で良く見かける雑草)で近縁種なのだそうです。
実を粉にしてクスクスの原料にするとの記述で、やっと知ってる物と結びついてアレがコレで作られているのかと納得。
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小箱のミニキッチン小物 キャニスター
箱前面についていた飾り板で作った棚に置くキャニスター。色の選択がイマイチだけど、手持ちの色で他と被らないようにして、それぞれのイメージで当てはめたらこうなりました。容器に文字を書くのがちょっと難しかったです。
キャニスターが完成して眺めていたら、「コーヒーがあるのだから、ミルもいいかも」と思いついてしまいました。「手回しでハンドルを回せて、引き出しが開けられて、豆を入れる所も開けられるのがいいな・・」という感じでミルも作りました。