楽しい石けん作りラボ

ダイソーのタッパーで石けん作りをしています

抗酸化テスト石けん アボカドハーブ 〜Avocado Herb

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中央下のセクションだけ、なんだか透明に見える気がします。

普通に作った石けんでここまで透明度があるのは初めて。

前回に続いて傷んだアボカドオイル使用の石けんです。

久しぶりに普通サイズの石けんが作りたくなり、在庫の実験でできた石けんや具材用色石けん、端っこ石けんなどを具材として利用する事にしました。どんな図案にしようかと柄を考えていて、前回からの流れで色々確かめてみたいこともあるしと、セクション分けでやってみることに。

サンプルに何を使うかを考えていて、抗酸化作用の強いハーブは・・と以前のグレープシードオイルとキャノーラオイルのお茶を使った抗酸化実験サンプルを出してチェックすると。

ローズマリーよりもカレンデュラの方が白くて変色が少ないかも!

詳しくは次の記事で書く予定ですが、下の写真の通り 上2021年1/8撮影と下6/25撮影

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時間が経つにつれて、酸化が進むので、抗酸化パワーの差がだんだん現れてきているみたい。

前回にもその兆候はあった様子ですが、石けん自体の色はローズマリーの方が白いように感じたのです。抗酸化物質として、ROE(ローズマリーオイル抽出物)はよく聞くけれど、キンセンカエキスなんて聞いた事がなかったので先入観もあったのかも。

うーん、ダマサレタ。

カレンデュラ、実は密かにすごいパワーがあるのでは。

というわけで、浸出ココナツオイルがまだ少し残っているので、浸出水を作りました。

いつものダイソーのタッパーで手製の3分割ディバイダーを使います。

上段は普通の精製水で作った苛性ソーダ水、下段をカレンデュラ浸出水で苛性ソーダを溶かしたカレンデュラ苛性ソーダ水(略してカレンデュラ水 Calendula water)の2種類。

左右の3分割部分は端から緑茶葉浸出オイル(Green tea oil)、ローズマリー浸出オイル(Rosemary oil)、普通のココナツオイルに材料粉末を漬け込み少し加熱したものを使っています。

このように合計6種類の生地が一つの石けんに入っています。

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カレンデュラは私の定番、ラベンダー&カレンデュラ石けんでよく使っています。生地に花びらを入れるだけでも何か抗酸化に有効な成分が出ている気配がしていたので、オイル浸出ではなく水出しにしてみました。お茶パックに花びら2gを入れ、100gの精製水に2時間ほど浸して使いました。結構色が出たのは予想外。

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今回の作品のレシピは、この通りに作るのはかなり難易度が高いです。

生地量が少ないので混ぜにくいし、あまりメジャーでないミリスチン酸を使っているから、コピーするのは難しいと思います。作るなら具材の量や生地の種類を減らしてアレンジした方がいいかも。

何しろ6分割された生地分量は99gと少なすぎて私のブレンダーが使えるギリギリです。(ほとんど刃に当たっていない)私の持っているブレンダーではカップ部分が大きいため、ボウルなど口が広がった容器で作るのは無理で、ブレンダーカップが入るサイズのピッチャー容器で何とか攪拌しました。

泡立ち補強に添加したミリスチン酸は入れるとトレースが早いので泡立て器作成でも容易にできそうですが、生地ムラができやすいので良く混ぜます。

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石けんに入れ込む散らし具材には過去のテストサンプルを使います。オリーブ配合実験の紫、100%単一オイル石けんのシアバター、白と紫のいろんな端っこ石けん、ブルーグリーンはお月見のトッピング残りとトリちゃんの具材残り。

色の濃い石けんは少量でも特に細かく刻むと広範囲にポイントカラーができるので効果的。

刻む大きさ、形などは仕上がりを想像して好みにカットし6つに分けました。

浸出オイルは前回の残りがあるので今回は作らないけれど、あらかじめ用意しておきます。

浸出オイルの作り方

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ガラス容器に50gココナツオイルと1gの緑茶葉またはローズマリー粉末を入れ、コーヒーメーカーの保温プレートを利用して約1時間、オイルを温め、その後コーヒーフィルターで濾しました。オイル温度は最高80℃。茶葉や粉末は初めからお茶パックに入れたほうが楽ですね。

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材料と道具写真。オイルを調整する容器は4つ使いました。ココナツオイルを抜いて計量し、それを3つに分けてから用意した緑茶葉(Gオイル)、ローズマリー(Rオイル)、普通のココナツオイル、をそれぞれ加えて混合オイルを作ります。生地の攪拌は4つ目のピッチャーで行い、型入れ時に生地を残さないようにヘラでしっかり取って入れます。容器、ヘラに残った生地はティッシュで拭い取ります。ヘラは1つでOK。スポイトは水用とオイル用の2つあると微調整に便利です。洋菓子屋さんのプリンが入っていた大きめのPPカップ2つを苛性ソーダ水用にしています。

1苛性ソーダ水を準備する(3個分)

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計量したカレンデュラ浸出水と苛性ソーダを合わせて冷まし、32g量り取る。
2オイルを準備する

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ココナツオイル以外を計量。3つの容器に分け入れ、それぞれに所定のココナツオイルを足して溶かします。

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合わせたオイルは2個分なので、半分を攪拌用の別容器に移し、先の苛性ソーダ液を入れ、ブレンダーで攪拌。ほぼ空回り?でかろうじて刃が当たっている状態なので混ぜにくかったですが何とかできました。対照の普通のココナツオイルからスタート。

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カップについた生地は内も外もできるだけ綺麗に取って容器に入れ、最後にヘラでもよく混ぜました。型入れは初めにディバイダーの隙間をシールするために底と境目に少量生地を塗りつけるように入れて、冷凍庫で10分ぐらい冷やして固めます。(漏れ防止)その後、適当に具材を入れながら型入れ。ディバイダーが動いてずれるので空いた部分に幅にカットしたダンボールなどで詰め物をする事にしました。

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残りの2つの生地も同様に作って型入れ。次に上段の生地を作ります。精製水で作った苛性ソーダ液を同様に量り取り順に生地を作って型入れしていきます。

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型入れが終わったら、ディバイダーを少しづつ抜きます。上部の段差は生地が違うので気にせず残してトッピング。

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型にフタをして170℉(76℃)オーブンで低温加熱。全体が透明になるまで、約2時間少々でした。そのまま室温で粗熱を取り、冷凍庫へ入れて数時間冷やし、型出し。カットします。

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散らし具材の間に穴があちこち空いていましたが、ヘリを削ったピーラークズで埋めて補修。生地の違いはここでは気にしないことにしました。いつものように水洗いをして、乾燥、翌日スタンプ、pHテストを行いました。

水洗いしたせいか、穴の部分もpHは他と同じpH9〜10ぐらいでした。

完成した石けんは最初の計画とはちょっと違うものになったけれど、それなりに楽しめそう。香りはつけていないのですが、ほのかにローズマリーの香りがするような。

すぐに使ってもいいし、このまま飾っておいて変化を観察してみてもいいですし。

予想では上段端の白い部分から酸化が始まるはず。2番目はどこかな?

カレンデュラをたくさん使ったことがなかったので、こんなに色づくとは想定外でしたが、変化に富んだ市松模様になってよかったです。

ローズマリー浸出オイルとカレンデュラ浸出水のミックス部分で、何がどうなって透明になったのか、気になります。

今回の緑茶葉はココナツオイルに浸出したものですが、先の実験でも見られたようにお茶もカレンデュラもドライのものをただ水に浸けるだけなのでお手軽なのが魅力。

簡単に抗酸化効果が確かめられます。

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リメイク棚プロジェクトシリーズ。ガーデニンググッズを集めてみた編。ブーツは粘土をケチったため、どう見てもお風呂ブーツになったのが笑えるポイントです。

次回は、グレープシードオイルとキャノーラオイルのお茶抗酸化テストの1年後、過去実験サンプルの現在などの予定です。

2020年秋からの「奥山に」〜「温泉」石けんの泡立ちテストもまとめなくては・・