トーストにしたり、サンドイッチにしたりと色んな美味しさが楽しめる食パン。いざ作ってみると思う様に高さが出なかったり、焼き上がりが半生っぽかったり、ずっしり重い食感だったりとなかなか思う様にできなくて、米粉を配合して生地量多めで作っていました。
先日知り合いから湯種を使ったミルク食パンの動画を見せてもらって、ちょっと目から鱗。
今まで試した湯種生地はボウルに粉を入れ、沸かしたお湯を注いで混ぜるもの。
今回見たのは、丁度カスタードクリームを作るようにフライパンに入れた小麦粉液の生地を混ぜながら加熱して糊化させる湯種を使ったものでした。
あんまり良さが感じられなかったこれまで試した湯種とはちょっと違うかも、と気になって早速作ってみました。キッチンエイドで作っているレシピだったからこれはいけるかも、と期待しながら。
動画はフック使用でしたが、まずはいつも通りの作り方でビーターで。バターは先入れ(相変わらず無謀ですね)
焼きあがった食パンは動画通り、とはいかないけれど、これまでで一番フワフワでしっとり。何より、味が美味しくてちょっと感動しました。でも、焼き上げたパンを押したらフワッと戻る一番キモの所が何だか違うなあと気になる。上の作り方写真は3度目の。初回はこれ↓
動画の通りにフックでも試してみました。バターも後入れに。
動画ではどのくらいの時間ミックスしているかよくわからなかったので、見た目で似た状態になるまで続けました。いつも時短で仕上げている私にとってはかなり長い時間でした。
うわわ。15分ぐらいミックスを続けると柔らかいゴムの様な弾力性に富んだ生地になりました。伸ばすと透けるように薄い膜になり、纏める時も手にくっつかない丈夫な生地。
こんなのは初めてで驚きました。生地の張り具合が今までにない元気な感じ。
ロールパン生地でのビーターとフックの比較の時はこれ程の差はなかったのに。
ミキサー 上部は少し熱くなっていましたが、2回目も続けて使えました。
元気のいい生地はオーブンの中でもむくむく膨らんで、型からかなり飛び出た山形食パンになりました。
1枚目は先ほどのフックで作ったもの、2枚目はビーターで長くミックスして作ったもの。表面の仕上がりが少し気になりますが、食感に大差はなくミックス時間が8分程と半分に短縮されるのでお手軽さ重視の私はこちらを採用しました。
何度か作って生地量が多すぎる気がしたので、調整。手持ちの型は11cm角なので生地量500gとし、250gづつに分割して入れることにしました。
レシピのベイカーズパーセントを調べるとイースト量がかなり多めだったので減らしました。
3枚目は食パン型を使わない成形を考えてシリコンの丸ケーキ型に丸めた生地を花形に入れたり、甘くなるまで炒めた玉ネギペーストを巻き込んでローフ型に入れてみたもの。
手前の割ったのは余り生地に砕いたローストくるみを巻き込んでロールしたおまけパンで、なんとこれが一番美味しかった。
この日は材料不足で牛乳がほんの少ししかなく、脱脂粉乳は使い切って全くなく、仕方ないので水分は水に換算。バターは多めとレシピからかなりずれた配合で、コシがなく、フワフワで緩い生地でした。分割時の生地はこんな具合。乳成分による引き締め効果がないとこうなるのか。この元気のない生地での焼き上がりは一見同じでしたが、しばらくすると4枚目の通りいつになく縮んでいました。期待していた玉ねぎパンも元気のない生地にペースト入りという事もあってか真ん中辺りが半生っぽくなってしまい、味は美味しいもののスライスしてトーストしないとちょっとなあ、という仕上がりでした。
バターは後に入れるのがパン生地作りのお約束ですが、面倒臭がりの私は先に入れてしまうのが普通です。このレシピでも違いが出るのか何度か試しましたが、あまり差はない様だったので先入れに落ち着きました。
こうしてできた自分用のレシピがこちら。一度に4斤作るのでこの様になりました。
・湯種の量は4斤分、生地量は2斤分、生地を2回続けて作成(ミキサーの容量)
・卵は2斤で1個弱使用、溶いて温めた牛乳に足して270gにする
・残った卵は焼き上げ前の上塗り、後は薄焼き卵にしてサンドイッチに
・動画では卵液は牛乳で薄めていますが私は原液使用
・2斤分1000gと95gぐらい余り生地ができます
試した事はないのですが、1斤だけを作るには我が家のミキサーでは少なすぎてうまくミックスできない気がして2斤量を作っています。
作り方 いつものように私の作り方紹介で正しいやり方ではないです
1湯種を作る 前夜に用意して翌朝使っています
小鍋に分量の強力粉を入れ、1/3ぐらいの水を入れて先混ぜしてダマをつぶしてから、残りの水を足して混ぜ、均一な小麦粉液を作る
中火にかけよく混ぜる
だいたい8分ぐらい。側面、底面をまんべんなくしっかり混ぜて糊状になるまで
水を張ったシンクに鍋底をつけて粗熱を取ったらラップして置いておく(今は室温16〜5℃なのでそのまま部屋置き)
粉と水の全量は432gになるが、完成した湯種は水分が蒸発して400g少々になるので、200gずつ分けて使う
材料写真 ・2斤は食パン型で、残り2斤分は4本のくるみ巻きチーズパンにしました
・小鍋の湯種は4斤分です
今日はインスタントドライイーストはRed Star(Costcoの2Lb袋、瓶に小分けして冷凍)を使用。発酵は室温17℃に放置で、かなり時間がかかりました。2次発酵のみオーブンの予熱利用で加温。
1、材料を計量する
・牛乳は電子レンジで1分(量やレンジの機種により調節)
・粉乳、砂糖、塩は同じ容器に量り足す
2、バターをミキシングボウルに入れて極弱火で溶かす
3、卵は割りほぐし温めた牛乳に加えて混ぜる
4、そこに粉乳、砂糖、塩を加えて混ぜて溶かし、ミキシングボウルに入れる
6、粉はジプロック大袋に計量し、イーストを加えて振り混ぜる
7、ミキシングボウルに分量の湯種と半量より少し多めの6の粉ミックスを加えてビーターで手混ぜし、粉っぽさを少なくする(回した時に飛び散る粉を減らすため)
8、Stir(最初の目盛り)からスピード24に上げて1分ミキシング
だんだん滑らかなスライム状の生地になる
9、ボウルを外して残りの粉ミックスを全て入れ、ビーターでざっと混ぜて5分休ませる
10、セットしてStirで2分ミキシング、スピード2に上げる
徐々に滑らかな生地になっていく
11、スピード2で5分後ぐらいから時々ボウルの壁が見え始める
生地は遠心力で中央からちぎれて壁に当たり、中央に練り戻される、の繰り返し
12、スピード2での8分後、ほぼ全部の生地が中央のビーターに絡まりボウルの壁が綺麗になる
これ以上回しても空回り?状態なので終了
ボウルを外してビーターも取り外し、ボウルから出そうとしたらこの通り。ビヨーンと伸びて切れない生地になっています。
13、膜チェック、生地を丸める
いつもは台に置いた生地の周りに粉を振り、手にくっつかないように苦心しながら生地の表面を下にたくし込みつつ丸める作業が、手離れの良い生地にビックリ。生地を両手で持ち、いつもと逆に上部をまとめる感じでまとめられ、手粉は全く必要ありませんでした。ボウルに塗ったショートニングが手についているのでそれで十分みたい。
14、ボウルに入れ、ラップして静置(室温17℃で放置)
15、約2時間後、一次発酵終了 室温でかなり差が出る
16、生地の分割 250gづつ4個と余りに分ける
17、中央に集めるようにしてガスを抜きつつ丸める
しっかり摘んで裏返して置き、ラップして休ませる
18、一回り大きく緩んだところ(90分後)
19、麺棒で縦、横に延ばし、丸めてたたみ、型入れ、ラップを乗せる
日本の方の別動画でたたみ方を真似てみました。どの程度ガス抜きするか、どう折りたたむと綺麗に仕上がるのか?まだ試行錯誤中です。
20、ガス台の上で予熱中のオーブン排気熱を利用して2次発酵
熱くなりすぎないように、要所にタオルでガード ダンボールでカバーし適度な隙間でほんのり温かい空間を作る
21、型の上まで膨らんだら仕上げに卵液を塗る(トッピングも)予熱開始が遅く19から2時間
22、365℉のオーブンで20分焼く、時間は焼け具合で調整する
23、焼き上がり(一個落っこちて凹んでます)*蒸気抜きをして冷ますキッチンタオルを敷いたカウンター上に15cmぐらいの高さから型を落とす
24、10分ぐらい置いて型出し、寝かせて2時間冷まし、スライス
25、2回目の生地も同様に作成・発酵・分割・丸め・休ませた後、延ばし、砕いたローストくるみ40gを散らす
26、天板にオーブンシートを敷き、隙間を開けて並べる
丁度フランスパン用天板があったので利用(なければ普通の天板で)
27、上の20と同様に温めて二次発酵
28、卵液を塗り、トッピング用チーズを乗せる
29、365℉のオーブンで20分焼く、焦げやすい こんな風に↓ので注意
30、焼きあがったら*蒸気抜きをして冷ます 上と同様に型ごと台に落とす
ビーターとフック、バター先入れか後入れ、砂糖など粉材料を入れるのは粉ミックスか牛乳液か、湯種生地は先に入れるか後に入れるか、毎度2回づつ生地を作るので色々な条件で比べてかれこれ32斤分焼きました。その結果、現在のところ
・フック作成:時間はかかるが綺麗なパンが作れる生地が安定してできる?(一度試しただけ)
・ビーターでも工夫すれば同じぐらいの生地がより短時間でできる
・材料を入れるタイミングの違いは余り差がない
ビーターで生地を作るには
・粉と水分を一度でなく半量だけ先によく混ぜてしっかり粘りを出しておく
・後半は粉類を入れてざっと混ぜたら少し休ませてからミックス
・最低速のStirで全体をよくなじませ、スピード2で捏ね上げ
上記作り方の11、の部分、生地の動きをよく観察して、生地むらができないようにする
作り方を探すのがポイントです
後半、残りの粉を入れてざっと手動で混ぜた後、休ませずにミックスを始めると5分ほどで生地は壁から離れてビーターにくっついて一塊りになり、空回り状態になり、一見捏ね上がりに見えました。チェックした生地の状態は柔らかく、捏ねられた時間が短いため千切れやすい脆い感じでした。(その生地を少し捏ね足して作ったのが一番最初の右写真チーズパン、食パンじゃないので誤魔化せた)
お気に入りでよく使っているCostcoのシュレッドチーズ、メキシカンスタイル。 モントレージャック、マイルドチェダー、ケサディーヤ、アサデロの4種類入り。 軽くてクセのない味わい、高温で溶けた時に油が出るのが少なくクリーミーな食感を楽しめます。より高温で焼くとカリカリして香ばしい味になり、少々オイリーでベタつくけれどこれまた美味しいです。
ミニキッチンの家具?なんとなく作っていた引き出しに本体を合わせて作ったもの。
入れるものが多すぎて引き出し4つの筈が2つは直入れに。
その方がたくさん入るしよく見えていいか。
マフィンはマフィンパンにセットできる作りのため、マシュルームみたいになっています。
バナナとキウイのスライスが難しかった〜。