左が前回の観察2020年7月、右が今回2023年1月
これまでの実験一覧。薄ピンクのシリーズです。
結果
前回からあまり変わっていないみたい。
こちらのサンプルは100%単一オイル実験のミニサンプルやグレープシードオイルとキャノーラオイルの10個づつのサンプルと比べるとほとんど変化なし。濡れておらず飴色に変色していることもなく。
左下のサンプルが普通に作った添加なしのもので、これが一番酸化すると思われるサンプルです。これだけ両脇がうっすら色づいているのは、最後につけた浸出液が効いているからと思われます。
他のサンプルは浸出液をつけた部分との差が見られないことから、石けん全体に酸化防止効果が現れているのでは、と思いました。
浸出水での変色を防ぐための10倍希釈サンプルは上手く「白くて酸化しにくい石けん」となっていました。
まとめ
緑茶、ローズマリー共に浸出水を10倍希釈して精製水の代わりに石けんを作ると元の石けんの色のまま、酸化防止効果が得られた
浸出水を完成した石けん表面に付けるだけでも酸化防止効果がある
緑茶浸出オイル、緑茶浸出水、ローズマリー浸出オイル、ローズマリー浸出水のいずれも酸化防止効果があるが、元の石けんが色づくため効果が分かりづらい
引き続き保管して観察を続けます。
この実験のこれまでの流れをダイジェストで紹介
実験 お茶の抗酸化パワーテストの1年後観察で気づいた事を確かめる
a) 緑茶液は酸化防止効果があるが、苛性ソーダと反応して石けんが褐色化してしまう
では薄めて使用したら・・・白くて酸化しにくい石けんが作れる?
そのための改良ポイント
・水出し後にお湯で2煎目の緑茶液を使った ー> 水出しで1煎目、更に10倍希釈する
・緑茶とローズマリー粉末を生地に直に混ぜ込むのでなく、浸出水と浸出オイルの両方(ローズマリーの有効成分は脂溶性のものがあるらしい)の材料を用意する
少量30g強(ミニサイズ)の石けんを作る実験なので、マグウォーマーで湯煎保温しながらミルクフォーマーで攪拌の、これまででおなじみの方法で作成。オーブン加熱でまとめて一気に仕上げ。
サンプルの種類は10種類
a) 1浸出させたココナツオイル
2浸出水で精製水置き換え
3 2を10倍希釈(精製水の1割を浸出水に)
4 3と同様だがトレース後に添加する
1〜4は緑茶とローズマリーの2種づつ
5 無添加
6おまけ 3と同様によもぎ浸出液10倍希釈
b) 完成した石けんに緑茶液をつけるだけで酸化防止になるのでは?
完成した石けんの表面に上下に浸出液に浸したキッチンペーパー片を付ける
上 緑茶
下 ローズマリー (それぞれ数日後に乾燥したら剥がす)
貼り付けてすぐは薄いグリーンで綺麗だったペーパーは乾く頃にはすっかり茶色になっていました。
詳しくは元記事、観察レポート記事を見てください↓
作成から数日後の当時の写真↑
浸出液を付けた部分の方が色がついていますね。
緑茶浸出オイル石けんのうっすらグリーンが綺麗だったんだけどな