楽しい石けん作りラボ

ダイソーのタッパーで石けん作りをしています

抗酸化テスト 緑茶葉、ローズマリー+痛んだアボカドオイル=? 1年後 観察レポート1

元の実験の記事はこちら↓

funsoaplabo.hatenablog.com

元の実験のおさらい

・目的 酸化防止添加物として緑茶葉、ローズマリー乾燥粉末の効果的な使い方を知る

実験の条件は次の6種類 ←5種類 

⓵浸出オイル ⓶浸出水 ⓷苛性ソーダ液に1/10浸出水 ⓸トレース後に1/10浸出水 ⓹対照

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酸化防止剤に使えそうな(これまでの実験で)緑茶葉とローズマリー粉末を漬け込んだオイルや精製水を使って石けんを作りました。

これまでの実験では茶葉粉末をそのまま生地に添加したり、浸出水をそっくり精製水に置き換えて作ったので、酸化防止効果はあったものの石けんは変色して黒くなりました。そこで効果はそのままで変色を防ぐために浸出液を作り更にそれを薄めた水溶液を使って、石けんを変色させず、かつ酸化防止効果が得られないか試した実験です。

1年経ったサンプルの変化を見ていきます。

全体をぱっと見て一番変化が大きいところから、

対象サンプル:添加物なし

左下の緑枠は添加物なしの無添加サンプルで両脇部分がうっすら茶色っぽく変色しています。

中央の白い上下部分は上が緑茶浸出水、下がローズマリー浸出水に浸したキッチンペーパーを乗せていた部分で元の色を保っています。*実験直後は添加した水溶液が褐色化して逆に色がついていた部分ですが経年劣化で色が退色しました

全体を見て、無添加の石けんの白く残った部分が他の白い部分と比べて差があまりないように見えるので、石けんの保存が1年程度で良いならば「できた石けんに水溶液をつける(溶液にくぐらせる)」だけでいいような気もします。

↓左:実験直後(2021年6月末) 右:1年後(2022年7月中旬)

石けんの白さ比べ

一番白いのは右の2列で元のものから10倍に薄まった浸出水添加サンプル群。添加するタイミングは苛性ソーダ液(3列目)にでもトレース後(4列目)にでも変わらず。

作成直後は少し色がついていたように感じたのですが、今はそうでもないような。

上に乗せたペーパー部分も他と変わりないようです。

表面だけでなく内部まで酸化防止物質が入っているはずなのでそのおかげかも。

 

酸化した部分

薄く変色した部分は、先の無添加の両脇だけのようです。

もう少し経たないとよくわからないみたい。

1年後の拡大写真、埃が目立っていて見苦しくてすみません

拡大写真を使って詳しく見ていきます。

浸出オイルのサンプル(左写真 実験スタート時、右 1年後)左側薄茶枠

緑茶浸出オイルの石けんは当初は薄緑のちょっと惹かれる色でしたが、今やなんてことないベージュっぽい色に。ローズマリー浸出オイルは当時は白かったのに今は淡いベージュっぽい色。白色からの変色なので参加防止効果はあまりないみたい。

葉に含まれるクロロフィル成分は酸化促進効果があり、脂溶性らしいのでその影響かもしれません。

浸出水サンプル 同じ写真の右側ターコイズブルー枠

精製水を全て浸出水に置き換えたものは、濃度が濃すぎて苛性ソーダと反応してしまい石けんは初めから褐色化していました。この色を「ナチュラルで素敵」と見るか「くすんでイマイチ」と見るかはその時の作品の方向性によりますよね。

 

薄めた浸出水サンプル(1/10濃度)苛性ソーダ液に添加水色枠 トレース後に添加黄色枠

原液?では石けんに色がつきましたが、使う精製水の1割程度を添加したものではそれほど変色せず、仕上がりに影響はないようでした。

酸化防止の方も効果はあるようで、白く綺麗な外観のままです。

 

★まとめ★

緑茶葉、ローズマリー粉末、よもぎ粉などを石けんの酸化防止剤として使う方法

⓵まず浸出液を作る お湯ではなく水を使います*

乾燥葉1gを不織布のティーバッグに入れ、50gの精製水に入れる

漬け込む時間は葉の状態にもよるが一時間程度で大丈夫そうです

(急遽用意したよもぎ粉の浸出液はわずか10分つけただけ)

 

⓶レシピの精製水の1割程度の浸出水を石けん生地に添加する

 これで石けんの酸化はかなり改善されるはず

 

よりお手軽な方法

⓷できた石けん(カットした後)を浸出水(原液)にくぐらせてから乾燥させる

(浸したキッチンペーパーは半日ほど乗せていたのでこれで十分かは不明だけど)

 

*ネットで調べたところ、お茶のカテキンには4種類あり、水出しには2番目に抗酸化力の高いエピガロカテキンが多く含まれるそうです。お湯では酸化を早めるクロロフィルも出やすくなるので淹れたお茶の色も綺麗なグリーンになりますよね?

手作り石けんの酸化防止剤はお茶っ葉や、スパイス(ローズマリー、セージなど)身近なものが簡単に使えそうです。

*スパイスを使う場合、刺激のあるものがあるので良く調べてください。

 

<おまけ>

3年ものの酸化した古石けんを洗い物用に使う

ボツになったダメダメ実験の残骸たち。3年前、オーブンではない低温保温を考えて、発泡スチロール箱にお湯を入れたら、なんて無茶をしていました。生地を冷凍してから再加熱してみたり、思いつくままにこうやったらどうなるか?を試していました。

結果は発泡スチロールは水漏れする、やっぱりお湯でも冷めるので使うのには向いてない事がわかりました。とても苦労した割には思ったような良い結果は得られず、ガッカリしたものですが、これらの経験からマグウォーマーを使う事を思いついたのでした。

オリーブオイルの多いレシピでは50℃ぐらいの低温保温を続けていると右写真のようにクリーム色っぽいカリカリ石けん(もろくて崩れやすい粘りの少ない石けん)になり、その後オーブンでいつも通りに加熱しても変化なし。

時々できる白いカリカリ石けんは見た目イケてなくて敬遠していました。

しかし、3年経って眺めるとカリカリ石けんだけが白く綺麗なまま(クリーム色ぽい)他は見事にべっこう〜キャラメルカラーに。どれも匂いは香料のおかげかそんなに臭くはない。

一つ前の左写真の中央に置いた青いラベンダー具材が見える石けんが使用中のものです。

キッチンで台ふきんやスポンジを洗うのに使っています。泡立ちよく、汚れはよく落ち、手にも優しい。茶色いのとくっつけて使ったら、茶色に比べて少し溶けにくいみたいで白い部分が多く残っています。茶色くなったものは洗顔や身体に使うにはちょっとためらわれますが、汚れ物洗いには今後も十分使えそうです。

見方を変えるとカリカリ石けんは変質しにくい良い石けん?とも言えるのでは、なんて思いました。

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最近はもっぱらミニチュアクラフトにハマっています。

以前紹介した小箱のミニチュアキッチン小物をアップデート

キャニスター類の中身を作りました。

ティーバッグが思ったよりも扱いづらくて難しかった。サンドイッチを包む薄紙にネイルの飾り?のガラス粒を包み、少量のレジンをつけて糸を挟んで包み込む。糸の先にはオーブン粘土のタグ、というデザイン。適当で大丈夫だろうと作り始めたら紙がゆがむと中身がはみ出るし形が可愛くならず。レジンはベタついて扱いづらいし。

小箱のミニチュアキッチンは第2弾もできてかなり充実した作りになったのでそのうち紹介しようかな。