楽しい石けん作りラボ

ダイソーのタッパーで石けん作りをしています

MP石けん(Melt and Pour: 電子レンジでチンする石けん)生地を作った(2014)

f:id:FunSoapLabo:20190616033754j:plain

見本なしでなんとなく作ったら、あちこちオカシイ所が。お尻付近とか 2014年2月
もう5年も前になりますが、ネット動画で電子レンジでチンして溶かし、型に流し込むタイプのMP石けんを手作りする、というものを見つけまして、当時透明石けん作りにハマっていた私はすぐに引き込まれました。

透明石けんはグリセリン石けんとも呼ばれ、普通の石けん生地にグリセリンやグラニュー糖などの糖分とアルコールを添加して成分を薄めて透明にするという感じで作ります。熱とアルコールを加えて一気に確実に反応させるのがポイントで、揮発するアルコールを閉じ込めたり、加熱して作成したりとちょっと難しいです。

私も透明石けんに憧れて、Catherine Failorさんの本を買って研究し、何度かチャレンジしました。 しかし、色々と問題が。

 まず、高純度のアルコールが手に入らない。ドラッグストアには消毒用などのアルコールがいくつか置いてあるのですが、アル中対策にどれにも混ぜ物がしてあり、恐ろしく苦いもの、体に悪いもの、などなど大量に石けんに入れるにはあまり使いたくないモノでした。

ネット情報、先輩情報でもスピリタスというウォッカが有効らしい、ということでリカーショップに探しに行ってお高いお酒を購入し、いざ作成。

、、してみたのですが、大層苦労して作った割には、使い心地がどうもよろしくない。

こんなにキシキシするもの? うーむ。全然ハッピーになれないな。

そして、このタイプの透明石けんはレンジでチンして流し込み〜はできないのでした。

 

f:id:FunSoapLabo:20190616030925j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616030910j:plain
苦労したのに完成したものは「不透明石けん」と「半透明石けん」でした 2014年2月

そんなちょっと行き詰まった状態の所に、あのレンチン石けん(こちらは使い心地はマイルド! 色々細工もできて面白そう)が作れるなんて!と驚くと共に、もうやってみたくて仕方がなくなって、、、

動画の説明欄に、丁寧に材料一覧、道具一覧と共に購入先まで詳しく書かれており、

これはやるしかない!(単純)と早速ネットであちこちから購入したのでした。

 

www.youtube.com

 

レンチンできるMP石けんのブロックはクラフトショップ、Michael's(マイケルズ)に売られていますが、2Lb. $11 。

ネットで購入した材料などで作ると 1Lb. $9.6 とかなり割高になるのは、材料が一つの会社では揃わず、どうしても数社から購入する必要があり、送料がかかるため。

それでも、好奇心には勝てなかった。。。

購入した材料はパウンド単位からグラムへと換算して、作りやすい量に計算、なるべく余りが出ないように苦心してレシピを作りました。(それでもどうしても余ったものはありますが。プロピレングリコールなんて、何に使えるんだろう?)

上の動画を見れば全てが分かるのですが、一応私の体験写真、思い出話なども 。

 

f:id:FunSoapLabo:20190616035403j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616035417j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616035534j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616035527j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616035531j:plain

第一次材料。普通の石けん用の材料+ステアリン酸(硬さを出す)、ミリスチン酸(泡立ち強化、硬さも)。この2つが結構入るため、苛性ソーダ液を少しづつ入れないと、一瞬で固まってどうにもならなくなります。 少しづつでも泣きたくなるような具合に固まります。

作成はクロックポットで加熱しながら。動画でボニーさんが言っている通り、ブレンダーも泡立て器も不要で、シリコンヘラのみで混ぜます。

溶かすというより、底にくっついているのを剥がすのと大きな塊を潰す事が目的だそう。苛性ソーダ液を全部入れ、固まりを潰したら、フタをして保温。時間が来たらフタを開けて混ぜる。と底の方がワセリン状になっていて、鹸化反応が進んでいるのが見えました。

f:id:FunSoapLabo:20190616040610j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616040557j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616040645j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616040628j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616040634j:plain

第二次材料。普通の石けん材料ではお目にかかる事のない怪しげなものがズラリ。

ココベタイン(コカミドプロピルベタイン)、ソルビトール、プロピレングリコール、トリエタノールアミンなど。 一応調べたところでは、そんなに危ないものではなさそうですが、初めて使うときはちょっとドキドキしました。

鹸化の終わった生地に計量した二次材料を入れ、大きな塊を潰したらまたフタをして保温。

塊が全部溶けたら最後の材料、トリエタノールアミンを入れます。

 

f:id:FunSoapLabo:20190616060047j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616053707j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616053701j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616053710j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616053722j:plain

軽く混ぜたら型入れ。クロックポットは陶製なので空でも結構な重量があり、鍋が重い。冷めて固まったら、先述の「不透明石けん」と「半透明石けん」を入れて何か作ってみよう、と思いました。

型で抜いて、ベースにはちょっと色付けとグリッターを入れて。

f:id:FunSoapLabo:20190616053806j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616053816j:plain

丸い球状の氷ができる製氷皿でボール型にしようとしましたが、隙間から漏れてしまってうまくいかず。 もずくカップと組み合わせてなんだかヘンテコな形になりました。

グリッター、入れすぎたみたいで柄が見えないし。入れるんじゃなかった。

それでも、まあまあの出来に気を良くし、次々と具入り石けんを作っていました。

まずは、Bramble Berryのサイトで気になっていた動物入りのものを。

消しゴムを入れる、という所に石けんに消しゴム??と納得できず。

これまたなんとなく石けんをこねて作ると、形や色の境界部分などがよくわからなくてどこかオカシイもの達ができました。(右下のハロウィーンのはキャンディー用のプラスチックモールドで作りました ラップを敷いてから詰めるのがポイント)

f:id:FunSoapLabo:20190616063842j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616063852j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616063938j:plain

透明部分の色付けには、石けん用の色材(マイケルズで買った液体タイプ)を使用しましたが、何ヶ月か経つと他の部分に色移りして行きました。

f:id:FunSoapLabo:20190616070559j:plain

現在もストックされていたのでちょっと掘り出してみました。

かなりレトロっぽくなっていますね。(モノは言いよう)

クジラはBramble Berry のUltraviolet blueで、Ultramarineと違いこちらは色にじみします。ハロウィーンのかぼちゃもにじむタイプのTangerine wow!(なんというネーミング)

カエル君は現在活躍中。

MP石けんは香料が少しでもしっかり香るのでエッセンシャルオイルの香りを楽しむにはぴったりだと思いました。

当時、ちょうどひな祭りの時期だったので、お雛さま石けんも作りました。

スーパーのポテトサラダの空き容器を利用。正方形なので半分にしたいから、と後でカットする事にして少々凝ってみたり。長く飾ってから手洗い用に使って結構長期にわたって楽しめました。

f:id:FunSoapLabo:20190616074408j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616074426j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616074428j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616074441j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616074351j:plain

 石けん粘土具材は浮くので爪楊枝で固定して。バックには花の柄を屏風のように入れてみました。後ろ半分はカット後に再利用するつもりで最小限の色付け。

 

という感じで、具材を作っては、流し込んで色々楽しんでいました。

ベースがなくなったらまた作って。でも売ってるわけじゃないから、そんなに沢山一気には作れず、MP石けんの材料はしばらく置いてありました。

最後のバッチを作ったのは2017年。

f:id:FunSoapLabo:20190616075643j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616075707j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616075726j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616075717j:plain

二次材料を入れたら、なんだか褐色っぽい? 久しぶりすぎてすぐには気づかず、完成間近になってから、アレ?おかしいと思ったがどうしようもないし、薄い麦茶のような石けんになりました。(ココベタインが怪しい 劣化してたのかも)

予定を変更して仕方なく、秋の吹き寄せ風石けん、を作りました。(いつものいきあたりバッタリ的な行動)

 

そして去年の年末、古い石けん粘土をそろそろなんとかしないと、と手持ちを使い切ることを考え、クリスマス用と新年用の石けんキットを作って集まりに持って行って遊ぶ事にしました。(赤い粘土石けんを作ろうとして失敗した赤茶色のものが沢山あったので、イノシシを思いつく)

具材をせっせと作って、一人分づつラップして。結構細かいものになったので、やはり透明度が欲しいな、と結局MPベースは在庫でなく新しいのを買う事にしました。

f:id:FunSoapLabo:20190616084055j:plain

f:id:FunSoapLabo:20190616084130j:plain

f:id:FunSoapLabo:20190616084108j:plain

f:id:FunSoapLabo:20190616091441j:plain

 集まりでは老若男女、結構思ったよりも好評でした。お正月用のイノシシのは型抜きの松以外は手こねですが、クリスマス用の小物はマイケルズのボタン(左下写真:これを本当にボタンとして使うと引っかかって痛そうだけど)キットを使います。ラップを乗せてから型抜きするのがコツ。それでもベタついて取り出しにくい時は少し冷凍庫へ。

年が明けてからは、同じようにタマゴ豆腐の容器でさる・・君を作りました。

飾りにクラフトパンチを使ってみました。薄紙を剥がすのはすぐにやらないと、紙が水分を吸うと難しくなります。

f:id:FunSoapLabo:20190616093203j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616093118j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616093207j:plain
f:id:FunSoapLabo:20190616093138j:plain

最初の作品は残りわずかな MPベースをなんどもレンチンして使ったため、泡だらけで悲しい仕上がりになりました。それが悔しくて、再度チャレンジしたりして、気づいたらピアノは5つ程作っていました。黒はActivated Charcoal PowderかBlack oxideで色付け。白が汚れないように気をつけます。ピアノ本体はハートのクッキー型で抜いたものをカット。石けんは本当の粘土と違って乾燥したら硬くてツルツルになりくっつきにくいし、脆くてすぐに壊れるしで、途中からは作っているのか、壊しているのかわからなくなります。ピアノと飾りだけならまだいいのですが、さる・・君が入ると急に難易度が上がるから結構大変でした。このシリーズはまだ使っていないので使用感はわかりません。黒が多いので汚くなるかも。。

f:id:FunSoapLabo:20190616102858j:plain

 

 

今回のブログで発掘したペンギン君、使う事にしました。

タキシード(いや、形から言うと燕尾服?) のUltramarine Blueは全然色落ちせずに綺麗に残っていますね。

 

MP生地のトップにつけたブルーの石けん用色材は滲んで退色し、クールな海じゃなくて沼に落ちた?バスクリンのお風呂に沈んだ?ペンギン君となっています。

でも香りはしっかり残っているので楽しんで使えそうです。

 

 

 

f:id:FunSoapLabo:20190610050439p:plain