スイートアーモンドオイルは今まで使ったことはないけれど、春の第一シリーズを行うきっかけになったBramble Berryの記事での、
「スイートアーモンドオイルはやっぱり泡立ちが素晴らしい〜」というような記述がずっと気になっていたので(泡立つようなモノが含まれていたっけ?)試してみることにしました。
前回の紅花油テストは無事にできたものの、再加熱したりであまりスッキリとした結果になりませんでしたが、今回のスイートアーモンドオイルも実は少し手こずっています。
とはいえ、トラブルが起こる度に原因と解決法を模索していくスタイルなので経験値が上がることをラッキーと考えて続けることにします。
紅花油再加熱時に生地にモニター温度計を使用しての湯煎をやってみて、なかなか手軽でいいかも、と思ったので今回採用することにしました。
湯量が少なくなるのが少々心配ですが上手くいくかな、、
スイートアーモンドオイル 35g
水33% 12g (12.3g)
苛性ソーダ97% 4.7g
室温 24℃
いつものように苛性ソーダ水を調整し冷まし、オイルを計量して温め、45℃にします。
スイートアーモンドオイルがサラサラなのに驚きました。計量時に容器を伝って滴りやすく、入れにくい。専用スポイトがいるかも。
マグの内側にマスキングテープで攪拌時と湯煎時の湯量ラインをマーキングしておきます。
設定温度に鍋で沸かした湯を入れてスタートするという時短法で。
攪拌開始。サラサラの生地でトレースが出にくいです。ミルクフォーマーの電池が少しパワー不足だったようで、思うような攪拌ができず、12分ほど攪拌したらモーターがかなり熱くなってきたので、まだ少し緩めの生地ですが完成としました。48℃だった生地も型入れすると40℃。どうしても冷めます。
モニター温度計を使うと穴あきのフタを使うことになります。浸水防止の袋は使わないことにしてフタギリギリの湯量にします。湯が少ない分、高めの温度の湯を最初から入れて素早く鹸化させよう、という計画。
約70℃の湯を入れ、湯煎開始。
35分後、生地温度は湯温と同じぐらい67℃に。生地はまだ柔らかく動きます。
70分後、湯温75℃、生地温度71℃。まだわずかに動きます。
80分後、ようやく固まった生地。湯温77℃、生地温度74℃。
110分後、全透明化。湯温82℃、生地温度89℃。グラフをみるとピークが出ているのがわかります。10分ほどマグのスイッチを切ってそのまま保温し、その後湯から出し、室温で30℃まで冷まします。
モニター温度計をつけたまま冷ますと、先ほどのピークが綺麗に描かれました。
80℃超えの温度が少々気になります。もう少し低い温度では仕上がらないのかな。
冷まし終わったできたてホヤホヤ石けんはまだ半透明ですが、冷凍庫で冷やすと白濁して固まりました。型出ししてpHチェック。
上面13、いやもう少し濃いか?14?(13、14の見本の色の違いがよくわからない)
底面13、あれれ? フタの裏、残り生地13とも差がない色。いつもと違う。
側面10〜11。これはいつも通り。
なんだか不本意な結果に納得できず、続けてもう一度同じ実験をすることにしました。
↓ほぼ、繰り返しになります。退屈でスミマセン。。。
<改良ポイント>
・フォーマーの電池を入れ替えて、しっかり目に攪拌する
・ジップバッグを使っていつもの湯煎にする
・先のデータを参考に湯温75℃あたりを観察ポイントにして放置気味に加熱する
・フォーマーとカバーは洗わずに使用(同じ生地だし古い生地が入ると鹸化が早い)
写真、初めの写真との違い探し?ができそうですね。後ろにさっきできた石けんアリ。
先ほどと全く同じ手順で進めます。攪拌は15分。先ほどよりも若干トロミのある生地になりました。仕上がり生地温度もほぼ同じ48℃でした。
湯温のみモニター温度計を使い、生地はジップバッグに入れて重石78℃をのせ、湯煎します。95分後、湯温74℃でチェック。生地温度は75℃で、ぱっと見変化ないようでしたが、くるっと回すと底の一部が透明化しています。
素早く湯煎に戻して110分後、湯温75℃でチェックすると、すっかり全体が透明化していました。生地温度も75℃でした。 マグのスイッチを切り、保温湯煎を10分したら、引き上げて室温25℃で30℃まで冷まします。
その前にチラ見したホヤホヤ石けんはこんな感じ。左側写真
冷ました石けんは冷凍庫へ。40分ほど冷やして型出しするところ。右側写真(30分では足りなかった)
泡の部分が月のクレーターみたい。
型出ししてpHチェック。石けん表面もあまりムラがない綺麗な仕上がりです。
底面、冷まし用のフタ裏10〜11(緑)、側面10〜11、上面10〜11。残り生地、湯煎時フタの裏13ぐらい(紺色)。
今度は納得のいく仕上がりとなりました。
今日の2つの実験から感じたことなど
・湯量が少ないと上手くいかない
・全透明化して終了したのはどちらも110分だった。(偶然?)
・透明化した生地温度は89℃、75℃とかなり違っていた。
→鹸化しにくいオイルらしい、温度の差はトレースの具合、生地の加熱具合で異なる?
・高温生地がpHが高めだったのは、高温であればあるほど過剰オイルや未反応のソーダを含む水分など水気が生地の中で動きやすく、熱による対流などで上部に溜まりやすいのでは?
途中で生地をひっくり返したりして観察するので生地にムラができ、アルカリの高い部分ができやすいのでは?