2期目最後のサンプルはエミューオイルです。オーストラリア原産の飛べない大型鳥で体高は1.6〜2mだそうです。このオイルの成分組成が人間の皮脂に近いらしく、皮膚にいいと言われているようです。
いいオイルは直接肌に塗ったほうがいいと思うので、石けんに入れるには勿体無い気がします。
でも、元は作り始めの頃に石けん材料用として買ったものなので、この機会にどんな性質の石けんができるか試すことにしました。
ボトルのどこにも日付表示その他がなく、7年ぐらいは経っている気がしないでもないけれど、おかしな匂いはしていないし、とりあえずトライ。
マイナーなオイルは事前のリサーチが必要と前回の失敗で痛いほど身にしみたので、ネットで調べてみました。植物オイルと似た性質を持つ、とあったのでグレープシードかごま油、紅花油のどれかに似ているとあたりをつけ、攪拌しっかり目、温度高めを心がけました。
エミューオイル 35g
水33% 12g (12.3g)
苛性ソーダ97% 4.7g
室温25℃
エミューオイルは室温25℃の現在は白っぽいクリーム状。湯煎で溶かすと透明になりました。オイル、苛性ソーダ液を45℃に合わせて、オイルに入れます。
プリンカップの下のスノコがわりのプラ網が透けて見えています。
攪拌スタートとともにあっという間に白濁したのですが、サラサラ生地。
これは時間がかかりそうだ、としっかり攪拌しました。16分で生地完成。薄めのトレースですが、分離はしていないようなので終了しました。
型入れして生地温度測定、43℃。 フタをしてジップバッグに入れ(フタにつかないように細心の注意をする)マグに入れ、重石ビンを乗せてフタをし、湯煎開始。
前回のラノリンで「いつまでもユルユルの液体生地」を経験したので、35分後の最初の観察時はドキドキでした。こわごわ傾けてみたらしっかり固体化していたのでホッとしました。生地温度は湯温よりも4℃高く70℃になっていましたが、透明化の兆しナシ。
53分後、湯温は70℃、生地温度75℃。底の中央部が透明化。ここからの進み具合が早いか遅いか?
その7分後(1時間後)に観察。湯温69℃、生地温度76℃で型の1/2ぐらいが透明化していました。
67分後に全透明化。湯温70℃、生地温度75℃でした。マグのスイッチを切り、追加の保温湯煎10分、引き上げて室温で30℃になるまで冷まします。
モニター温度計をつける前の出来立てホヤホヤ石けん。綺麗にできました。
冷ました石けんは冷凍庫へ。30分ではまだ少し柔らかくて型出しできなかったのでもう少し長めに。
pHチェックします。底面10〜12、側面10〜11、上面10〜12、残り生地13
いつも、底面よりも上面がpH高めになるのですが、少し改善されたかも。
赤パーム油の時、できた石けんが層状で部分的にアルカリ高めだったので、型入れ後にヘラで生地を少し混ぜることにしました。攪拌が終わった生地を型入れする時、少し揺するぐらいでそのまま入れ、ヘラで残り生地を集めて入れて、とやっていたので表面がアルカリ高めなのかも、と思ったから。
太白胡麻油(右)とよく似たグラフになりました。
これまでのデータをまとめて整理しかけていますが、いくつか再実験が必要かも。
恒例の泡立ちテストもする予定です。