上段は2020年7月「精製水の代わりに緑茶水溶液で作った石けん」酸化実験、約6ヶ月後。
下段は作成時の写真。実験方法など詳しくは↓を見てください。
グレープシードオイル、キャノーラオイルの2種類をそれぞれメインに使いました。
どちらも期限が切れていて痛みかかっているオイルでした。
それで「できた石けんは早く痛む(酸化する)であろう」という予想に基づき、お茶に抗酸化パワーがあるのかを見てみよう、というのが目的です。
さて、6ヶ月が経ち見た目の変化ではあちこちで少しイエロースポット(黄色っぽく変色した部分)が見られます。
グレープシードオイルから。
ざっと見て、左側の精製水よりも右側のお茶使用の方が黄色く変色した部分が少ないようです。
(右はグレーに色づいているため見づらいですが)
添加物では上から2番目カレンデュラ、5番目セージが変色がないようでした。
裏面も見ます。
振りかけた抹茶部分や、表面の凸凹がないので見やすいですね。
水のみ添加物なしは全体がすっかり変色してしまったのに対し、同じ水のみでも添加物入りのものは周囲の一部分のみが変色しただけで元の石けんの色を保っています。
表側と同様、左の水のみに比べて右のお茶の方はほとんど変色がないような。
よく見ると石けんの色自体が濃くて見づらいですが、ローズマリー、オリーブ葉にわずかに黄変が見られます。
変色した部分以外を見るとローズマリー、カレンデュラは、石けん部分が白色に見えます。
しかし、作成時には添加物によって石けん部分は灰色〜茶褐色でした。
6ヶ月でハーブの色はかなり退色したみたい。
表、裏ともに酸化部分はジットリと湿って濡れていました。
次にキャノーラオイル。
こちらも水のみに比べてお茶の方が変色部分が少ないようです。
グレープシードオイルと比べると変色部分が少ないので、グレープシードオイルが如何に痛みやすいオイルであるかを改めて実感しました。
グレープシードオイルの変色部分が少し湿って濡れた感じなのに対し、こちらは変色はしているものの乾いています。
裏面も見ます。
比較の結果はグレープシードオイルとほとんど同じでした。
ただ、変色した部分はベタつきはしないものの、特に水のみのサンプルはキャノーラオイルの方が色が濃く、内部にまでオレンジ色になっているように見えます。
元の石けんの色がグレープシードオイルは淡いグリーン、キャノーラはクリーム色だったせいもあるかもしれません。
水のみ+添加物なしのサンプルの変色が激しいため、添加物を入れた石けんサンプルがほとんど変わっていないのが際立ち、酸化防止効果があったことがわかります。
お茶使用の方はもちろん変色した酸化部分は更に少ないのですが、お茶で褐色化しているため変色部分が見えづらいです。
あとがき
<気候のこと>
思っていたよりもサンプルが痛んでおらず、ちょっと拍子抜けでした。
普段は酸化しない方がいいのですが、抗酸化の効果を見るためにはしっかり痛んでくれないと差が出ないのでね。
ここは雨が少なく、年間を通して乾燥しています。冬の今が雨季なので一番湿気が高く、グジュグジュになりやすいのでは、と思っていました。
が、お天気サイトで調べてみると雨が降るのは12月から3月の間ですが、湿度は夏の5〜7月が一番高く月平均で70%前後。対して冬は60%らしい。月平均のデータのせいか体感的にはそう感じないです。やはり夏はカラッカラで冬は雨が降るので湿っていると思うのだけれど。
多分、夏は暑いので窓を開け放しているけれど、冬は寒いので閉め切ることが多く、調理やシャワー、加湿器などの湿気が家の中にこもり易いからかな?と考えました。
部屋に乾湿計がないのでわからないです。
<抗酸化の度合い>
お茶には抗酸化物質(カテキン)が含まれており、抗酸化作用があることは知っていましたが、実際にテストして酸化を防いでいることを目の当たりにしたのはちょっと新鮮でした。
添加物も予想よりも効果があり、特に私は「何となくあったので入れてみたカレンデュラ」が思いのほか酸化を防いでいたことに驚きました。
粉末にせず、粗くカットした花弁のままで添加する、Lavender & Calendula 石けん、カレンデュラ側の謎の白濁は関係があるのでしょうかね?
あの石けんでは、オイルが痛んでいた時に高温作成してあっという間に褐色化した石けんがありましたが、それなりに酸化防止作用があるから多少の変色だけで軽く抑えられているのかもしれません。
それとは逆に、「ローズマリーは抗酸化作用がある」とよく目にするため抗酸化物質として使っていたので、思っていたほど効果が無いような結果にちょっとガッカリ。
ローズマリーとセージはどちらも抗酸化の程度は変わらないと思っていたけれど、こうして比べるとセージの方がはるかに強力な様です。確かに色はセージの方が真っ黒になるけれど。
<添加物の詳細>
・カレンデュラ 乾燥花弁(Brambleberry)をミニグラインダーで粉末にしたもの
・オリーブ葉 乾燥粉末(Brambleberry)
・ローズマリー 乾燥葉(スーパーの香辛料コーナー)をミニグラインダーで粉末にしたもの
・セージ 乾燥粉末(スーパーの香辛料コーナー、元から粉末)
使用したローズマリー粉末が他の添加物に比べて粒子が粗く、有効成分が生地に溶けにくい?それとも、元々の有効成分の含有量が他に比べて少ない? 謎です。
まあでも、これまでローズマリー粉末を添加した石けんが痛んでダメになった経験は無いので、期待できる効果はあると思っています。
サンプルは更にもう少しこのまま様子見してみます。
Michael'sの模型クラフト用木材詰め合わせパックの板で作ったミニチュアオーブン
扉も開きます。 扉の取っ手はダイソーのアルミワイヤー。ガラス部分は包装の透明プラケースをカット。ミニ蝶番はネットで購入。ドアの開閉のロックとなるピンは衣服についている虫ピンを使いました。内部のラックを高めに付けすぎて天板を入れると薄型のものしか乗せられないのは誤算。設計図なしで思いつきで適当に作っているのでこういう事になります。
いつものオーブン粘土で小物を作って飾ると気分が上がります。