楽しい石けん作りラボ

ダイソーのタッパーで石けん作りをしています

100%単一オイル実験 第三期 29ヶ月後、ラノリンその後 観察レポート

先日まで、年末から雨が多かった今回の雨期は例年よりも湿気が高かったようで、保管石けんチェックをしていたら、これまでにないほど石けんにツユがついているのを発見。

酸化の経過を見るサンプルがたくさんありすぎてややこしいので、実験の一覧を作りました。

濃いオレンジのシリーズ、最後に薄いオレンジのレポートがあります。

最後のグリーン→は今回のレポート

これまでの経過を見返しながら比べます。

太め試験管で作った単一オイルのサンプル石けんたちのその後 (作成は2020. 8月)

↑懐かしい レイアウトを揃えるのに苦労した

トレイに並べて保管(順番は下と多少違う)  2021. 6月 10ヶ月後

↑2022. 4月 久々のチェック 変色アリ   湿り気は無し  20ヶ月後

↑2023. 1月 詳しい解説 ↓  29ヶ月後

黄枠内がドライなままを保っている健気なサンプルたち。

ゴマは白、茶どちらのオイルもサラサラに乾燥。ゴマの抗酸化作用はあなどれない!

マカダミアナッツオイルは2つ目のサンプルは良い状態でしたが1つ目は早くから酸化。

作成が上手くいかなかったのかも。

マカダミアナッツオイルと同じ性質と思っていたヘーゼルナッツオイルは他のソフトオイル同様に早い段階から薄く色づき、今回は濡れていたのでこんなに差があるとはびっくり。

ラードは酸化防止剤が入っているわりには思ったほど持ちが良くない。食用にするなら身体にとってはいいのだろうけれど(添加物が少ないという意味で)、石けん材料としては傷みやすいのは困りもの。

下段のハードオイル系はエミュがわずかに濡れており、ラードは早くから酸化して変色、濡れていましたが、他は乾燥していて変わりなし。

ココアバター は出来立ては薄茶色だったのに、とうとう真っ白に。確か他に比べて完成した石けんがアルカリ度が高かったな、と思い出しました。それで持ちが良いのかも。

ひまし油は当初からほとんど変化無し。特殊なことが多くていつも驚かされます。

このサンプルの観察はこれで終了します。酸化せずに残ったサンプルはその内具材として再利用する事になりそう。多分。

 

おまけ ラノリン石けんのその後 ついに・・・

100%第二期の実験でできたラノリン石けん。

見た目、すっかり飴色で落ち着いた雰囲気だったのでpHテストをしてみました。

2021年5月(9ヶ月後)はこんな具合でしたが、現在2023年1月(29ヶ月後)は右写真。

カットしたものがサンプル1、右下の一番色の濃い右下がサンプル2、右上がサンプル3

うん?何だか随分pH値が下がっているみたい。水に濡れた部分が白くふやけていて、いかにも「石けん」っぽい。これはイケるかも。

サンプル3と1で泡だてテストの様子。泡が目立つように手袋をしています。先に素手でも洗ってみましたが泡立ちが悪いクリーミーなヌルヌルができるタイプの石けんでした。手に刺激や使用後いつまでもヌルヌルしたり手が乾いた後荒れた感じもなく大丈夫でした。

ただ、一番色の濃い飴色の石けんは置いていた下面がネッチャリのままでその部分は石けんではなくテープの粘着部分のような感じで、そこに触れたら手に粘着物質がくっついて不快でした。おかげでその後普通の石けんで何度もゴシゴシ洗う羽目に。

それでようやくネバネバは取れたのですが、臭いはいつまでも手に残り、困りました。

泡立ちテストを終えて石けんを軽くすすいで少し乾かした状態。手前の石けんだけ表面がテカっていて、その部分が粘着部分です。洗った直後は2枚目のように手前の石けんは表面が全体に白くふやけています。一番上の半分の粉ふきはソーダ灰でこのサンプルは軽く水にくぐらせただけなので残っています。

3つ作ったうち、苛性ソーダ量が一番多いのがカットしたサンプル1でオイル35gに対して4.7g。残り2つはサンプル2が2.4g、サンプル3が 2gです。

長期熟成で何とか石けんになったけれど、あえてこれを石けんに添加するメリットが何も感じられない材料だと思いました。

驚きのハプニングが色々あって興味深かったし、それなりに楽しめました。

この石けんのために使った型は洗浄するのが大変で、すぐに取り出した1と3は何とかなったけれどずっと入れっぱなしにしていたサンプル2のは粘着も匂いもガッチリついていて廃棄処分となりました。

最近は長さを短く、胴体を少しぽっちゃりにしたタイプを作っています。
適当には作って形にはなるんだけれどレシピを書くのは難しく、作りやすい方法を模索中。
そのうち記事にできたらいいな・・・