ブログを書き始めて、オイルの説明をまとめていると、それぞれのオイルの特性を自分でも確かめてみたくなりました。そこで、どうやったらできるのかとあれこれ考えて、手持ちのグッズで早速実験してみました。
既にBramble Berryのサイトでは1種類のオイルのみで作った100%単一オイルソープ、の見本を実際に作り、泡立ちがどうかなどを公表されていますが、自分の手持ちでもしてみたい。
でも、一種類で石けんにするには難しいタイプのものもあるし、材料がもったいないな〜と。
ついでにそれぞれのオイルの鹸化の速さや温度条件の適温などもわかればいいな、と。
すぐ結果を知りたいせっかちな私はやっぱりCPOP法*で。いつものオーブン加熱では温度チェックができないので湯煎だな。。。
*CPOP法とは、保温のみで加熱しないCP(コールドプロセス)法と鍋やクロックポットなどで加熱しつつかき混ぜて作るHP(ホットプロセス)法の中間の様な、低温(75℃ぐらい)のオーブンに入れて加熱して作る方法です。同様の温度で保温(75℃なので加熱することになる)する方法で鍋で湯煎する事にしたわけです。
など諸々を考慮すると、こういう事になりました。シンプルでしょ?
・マグウォーマー ワックスサシェ(アロマワックスバー)作成の為、クラフトショップのMichal'sで購入( $6?)。オートシャットオフ機能なしのもの。あらかじめ半日かけて水温の変化を観察しました。この条件では2時間以内なら水は73℃までしか上がらないことを確認。
(ワックスだと同条件で断熱材なしでも温度がどんどん上がるのでこまめにオンオフが必要なのです。
後日時間が経つとその後もコンスタントに温度が上がっていくことがわかりました。気をつけないと)
・ステンレスマグ ( ダイソー $1.5 ) 保温のために周りに断熱フォームを巻いています。保温材でフタも用意。
・ミニタッパー ( ダイソー 4つで$1.5 ) カップに沈められるサイズ。50gサンプルにぴったり。
・ミルクフォーマー ( IKEA $5 ) 石けんの色材前処理用(色材と少量オイルを先に合わせてダマを無くしておく)にと買ったけれど、ケチな私には合わなかった。長らく眠っていたのを活用する事に。
・プリンカップ どこかの洋菓子屋さんのゼリー&プリンが入っていたもの。微妙にサイズが違うのがよかった。マグにすっぽり入らないタイプ(写真右側の)で湯煎攪拌、入っちゃう方は高さがあるので苛性ソーダの調製に。
・小瓶 湯煎中のタッパーを沈めるための重石として。中に熱いお湯を入れて加熱効果を高める。タッパー上部には空気層ができるので熱伝導しにくいと考え、温度は高めがいいかと。蓋をして邪魔にならない高さのものが丁度あったので活用しました。珍味のセットのだったかしら。
・カバー 攪拌中の飛沫を飛ばさないように。やり始めて急遽用意した最初のプリングルスのフタのは少々具合が悪くて(フォーマーの心棒がブレるのでぶつかってロスが大きい)2回目からはプラカップをカットして作成したものを使っています。
あと、温度計、タイマー、ストップウォッチ(スマホ)など。
(タッパーの浸水予防にジプロックバッグや日本製チャック袋も利用。2回目〜)
サンプルは50gになるようにそれぞれのオイルでレシピを作成。
水分33%、苛性ソーダ97%(私のいつものレシピ)で計算したものを水分を気持ち多めに0.3g増やしました。
初回はラードで。
ラード 35g
水 12g (12.3g)
苛性ソーダ 4.8g 少ないので計量は慎重に。ソーダと水は微量モードで。
室温20℃
まずはラードを量って攪拌用プリンカップに入れて湯煎で溶かします。この時点ではマグの湯温は40℃ぐらい。時々取り出してカップを揺すって溶けやすくします。(かき混ぜると付着した分、誤差が出るのでかき混ぜない)
その間に水を量り、重石のビンに入れるお湯の準備などをしつつラードの溶け具合と温度をチェックします。苛性ソーダは取り出すとすぐに吸湿し始めるので手早く量り、水容器に入れて換気の良いところで軽くふり混ぜて溶かします。80℃ぐらいになりますが少量なので冷めやすいです。
双方の温度は45℃を目標にします。普段あまり合わせる努力をしていないのでちょっとドキドキしました。(ブレンダー+オーブン加温だと気にならない)
頃合いで湯煎しているオイルにソーダ水を投入し、いよいよ攪拌開始します。
ストップウォッチをつけ、ミルクフォーマーのスイッチオン。(ここで急遽カバーの必要性に気づく。そして前述のプリングルスのフタが登場)
初めてなので、フォーマーの使い勝手がイマイチつかめず、モタモタしつつ30分ほど攪拌しました。少しとろみがついて音がパシャパシャからポチョポチョに変わった気がしたのと、生地温度が49℃まで上がっているので何とかなるだろうと攪拌終了。
型入れして、湯温50℃、重石74℃でマグ湯煎スタート。 写真にはないけれど加温中はフタをしています。 途中経過を観察したいけれど温度が下がると影響するので我慢して開けないようにしました。(チラ見はしたけど。。)
そして加温開始から90分後全体が透明化したのを確認して、念押しに10分間さらに続けて、ウォーマーのスイッチを切ってそのまま冷ますことにしました。
最終湯温は72.9℃。
何かゆっくり冷ました方がいいような気がして。普段は670gぐらいのタッパーなので冷まそうと思ってもなかなか冷めないんだけれど、今日は小さいからすぐ冷めそうで。
40分後、ハタと気づく。冷めたらタッパーに水が入るんじゃ、、、シマッタ!
予想通り、少し浸水していました。そこからは普通に室温(20℃)において冷まし、室温と同じ温度に冷えたら型出しを試みましたが型離れが悪く(ラードだし、浸水もしたし)冷凍庫のお世話になりようやく出てきた石けん。トラブルで上面はちょっとやわやわだけど上出来では?
早速pH試験紙で出来具合を調べてみました。
まずは上面。濃いグリーン、少し青っぽい。何度かチェック。どこも同じ。
フタの裏についた石けんもチェック。上面と同じ。
攪拌カバーに残った生地、濃い紺色。
念のため湯煎のお湯が濁っていたのでそれもチェック。黄色でほとんど変化なし。
更に裏返して裏面と側面、思い切ってカットして断面もチェック。こちらは先ほどよりも薄い緑色。
最後にもう一度上面をチェックして差をしっかり観ました。やはり青みが強い。
かと言って出来てないわけでは無さそう。これが乾くとソーダ灰?
アルカリ度のより強い部分は本当に上面のみです。
温度が低いからうまく反応しなかった?うーん70℃超えのお湯だったのに?
空気層は熱がそんなにも伝わらないのか?普段はオーブン加熱でフタでなくラップだからそれに比べると熱の伝わりはマイルドではあるけれど、やはり70℃は必要ということでしょうか。でも50℃湯煎で出来た時もあるんだけどな。。ワカラナイ
どうしてソーダ灰が出来るのか、その発生条件も気になるので引き続きデータを集めていこうと思います。
本日のまとめ
ラード100%石けん作成データ
生地温度45℃ぐらい
攪拌30分(休みながら)
型入れ 生地温度50℃
湯煎 90分 湯温50℃〜73℃
全透明化+10分で終了
室温で冷ます(最初40分は湯煎のまま)
型出し 3時間後(冷凍庫も使用)
とりあえず、50gの少量生地でのCPOP法で石けん作成、
成功!ですよね?より詳しいデータはたぶん今後、、気が向けば。
ココナツオイル、オリーブオイルは既に完了しているのでまたレポートします。