楽しい石けん作りラボ

ダイソーのタッパーで石けん作りをしています

100%単一オイルで極小バッチ実験 まとめ できた50gの石けん比較

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それぞれの石けんにそのオイルの特徴が出ているでしょうか

見た目と感触(指で挟んで押した感触、撫でた感触)、匂いなど

 

ラード 透明感のある白、ロウみたい 少し弾力がある感じ しっとり滑らか

表面全体に気泡なし*浸水したので表面はよく分からない

獣臭さなし(この製品で感じたことなし)

ココナツ 純白 側面にムラ多い とても硬い すべすべで乾いた感じ

上面、側面に小さな穴、上面に噴火口?、細かいシワあり あまり香りなし

オリーブ 黄色っぽいベージュ 全体に均一 少し弾力がある感じ しっとり滑らか

表面全体に気泡なし 少し青っぽい(オリーブの)香り

キャスター 透明感のあるベージュ 少し弾力がある感じ しっとり滑らか

上面全体に畝状のシワ、側面に型入れ時の気泡はあるが後からのものはない

生っぽいナッツのような香り

シアバター 純白 全体に均一だが表面だけ気泡のせいか粉っぽい皮をかぶった感じ

とても硬い しっとりすべすべ

上面のみ多数の小さな気泡あり ほんの僅かに噴火しかかった痕跡あり

あまり香りなし

アボカド 白 少し弾力がある感じ しっとり滑らか

表面全体に気泡なし 少し青っぽい香り(オリーブより軽く酸っぱい感じ?) 

パーム核 純白 とても硬い すべすべでしっとり 

側面のみに小さい気泡、上面に小噴火口?細かいシワあり 微かな香り(表現できない) 

ココアバター  クリーム色 とても硬い ツルツル(さっき洗ったのに側面はツヤピカ)

上面に畝状の大きなシワがうっすらあり中央が少し盛り上がっている

底面、表面に白っぽい部分がある 底面はヘリが結晶化(ソーダ灰?) ナッツの香り

キャノーラ 透明感のあるアイボリー? 全体に均一 少し弾力がある感じ

しっとり滑らか 上面に少し気泡(型入れ時)以外気泡なし

元のオイルの香り?

 

匂いを嗅ぎすぎて、鼻が効かなくなりました。何かに似ているけれど思い出せない、となんども嗅ぐうちに臭いが消えてしまって。表現力のなさに脱力。

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(ラード石けんだけ浸水して上面がふやけたので、pHテストのためスライス)

 

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pHテストの方法

 ・9つのサンプルそれぞれの上面に3箇所、スポイトで水道水を1滴づつ垂らす

 ・しばらく2分ぐらい待ち、試験紙をポイントに落とす

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石けんによって溶けやすさの違いがあるのが少し見えます

表面で、コロコロと玉になったままのもの(ココアバター)、すぐに周りに馴染んで広がっていくもの(オリーブ、アボカド、キャノーラ、ラード)

キャスターは水をはじいているようにも見えます。

 

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ラードと右側3つは水滴部分がふやけている感じ。

 

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やっぱりラードとココアバター は青が濃いですね。シアバターも僅かに青緑。

キャスターが薄い緑なのは溶けにくいせいかもしれません。

 

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試験紙を取った跡。ティッシュペーパーで拭ったら右側3つはふやけた部分ごと取れて綺麗に。ココナツも案外綺麗になり、ラード、シアバター、パーム核、ココアバター はシミが残りました。キャスターはふやけもせず、水分が綺麗に拭われ、まるで何事もなかったかのよう。

 

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お遊びで、プリントアウトした紙の上に試験紙を並べてみました。

ふむ、ラードより、ココアバター の方が青が濃かったのですね。

青みが入っている(アルカリが強い)と、少しくすんだ色になっています。

 

次は泡立ちテストです。水につけた後、普通に石けんで手を洗うように両手で泡だてます。なるべくたくさんの泡が立つように頑張ってみました。

 

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ラード こんなに泡が立たないとは知らなかった。いくら頑張ってもクリーム状になるばかり。

ココナツ 最初は泡立ちにくかったのですが何度か試すうちに大きな泡がむくむく立つようになりました。(表面にソーダ灰があったみたい)更に泡立てると細かい泡になります。泡持ちはまあまあ。

オリーブ 安定の泡立ちの悪さ。それでも頑張るとぬるっとした、だし昆布から出る物体のようなねば〜っとした状態に。いつも通り。

 

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キャスター 何だろう、まーったく泡が立ちません。クリーム状ですらない。完全に透明なぬるぬる。これこそ昆布エキスみたい。

シアバター え?シアバターってこんなに泡立つの。知らなかったな。意外でした。

ココナツに比べると出にくいけれど、結構いい感じ。泡持ちは同じぐらい。

アボカド こちらも安定の泡立ちの悪さ。クリーム状のぬるぬる。気持ちいいけど。

 

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パーム核 ココナツ同様大きな泡がモコモコと出ます。どちらが優勢かは甲乙つけがたいところ。泡持ちも同じぐらい。

ココアバター  これも、結構いい泡が立ちます。ビックリ。あまり立たない部類だとばかり思っていたのでこれまた意外。シアバター同様、溶けにくいので一生懸命こすらないとダメだけど。泡持ちは結局全部同じぐらい。

キャノーラ オリーブ、アボカドに比べたらクリーム状物質の生成度が高いか?

ほとんど同じ。ぬるぬる状。かろうじて小さな気泡ぐらい。

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真ん中列と左下の泡立つ軍団だけ、頑張って泡だてた泡をのせて同時撮影、を試みるもやはり先に仕込んだものから泡の勢いがなくなっています。

 

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シアバターとココアバター はやればできる子だったんですね。見直しました。

 

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泡立ち本家のココナツはこの通り。とんがり帽子状に盛ってみた(どうも表面についていたソーダ灰が取れてきたらしく急にぐんぐん泡立ちがよくなりました)

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最初と最後に自作の石けんで手を洗いました。やっぱり全然違いますね。100%石けんはお楽しみにはいいけれど、使いにくいです。

 

以下は私がこの実験を「やってみようかな」と思ったきっかけになったBramble Berry の記事。枠内をクリックしたら記事に飛びます。
 

www.soapqueen.com

 

ソープクイーンは49℃にしたオイル142gと適量ソーダ水(100%、ディスカウントなし)を合わせてブレンダーでミックス、

シリコン型に入れて室温放置で作成。

サンプルは多少違うものもあるけれど、大体は同じ。オリーブが2種、(普通とポマス)、パームオイル、スイートアーモンド、ホホバが私がやってない種類。

(私のパームオイル、今の手持ちは赤パームなので型に色がつくのが嫌でやめた、ホホバはこれを見てたからやめた)

 

ラードがソフトオイル並みにトレースが遅かったそう。

キャスターとホホバにはトラブったとのこと。

キャスターはトレースが早く、固まって扱いづらく、ホホバは長時間ミックスしたにも関わらず、型入れ数時間後に分離、液体部が固体に戻ることはなく、型出し後6週間経っても柔らかいままだったと。ホホバはオイルでなくワックスだからね、と。

スイートアーモンドオイル、そんなに泡立ちがいいのか!これは試してみなくては、という気分になりました。ちょっと高くて手が出なかったけど。でも、オリーブやキャノーラと同じような性質ではなかったか?泡立つようなモノが含まれていたっけ?

 

泡立ち実験の結果は、一部を除いて似ていました。

キャスター。泡立った??ホントに?

シアバターとココアバター 、泡立たないって、え〜うそ〜。

 

考えられる違いは、私は加熱法、彼女は非加熱法で作成。

あとは石けんの形状。私のは上面のヘリ、ピーラーをかけてなくて尖っていて痛かったのですが、泡立ててる時にはその角が役立っていたような気がします。底面の丸いところだけで擦るより、石けんをくるくる回して上面の尖ったところも使った方がよく泡立っていたと思いました。

ディスカウントは関係ないと思うけれど、どうなんでしょう。

(シアバター、ココアバター 、キャスター、パーム核はBramble Berryの製品です)

 

最後に。

キャノーラがふわふわの軽い泡立ち、と何かで読んだ気がしたのですが、

きっと気のせい。オリーブ、アボカドと同じクリーム状のネバネバタイプでした。

けれど、これらのネバネバ、キャスターのぬるぬるが他の泡立つオイルが立てた泡の強度をサポートするから、泡の膜が厚く、壊れにくくなり、全体の泡立ちがよくなる、という仕組みなのでは。

ココナツやパーム核など泡立つオイルのきしみ感はオリーブ類のぬるぬるによって緩和され、しっとりした使い心地になるのですね。

 

ソープクイーンの実験から、思ったこと。

ホホバオイルをスーパーファットで最後に少し添加していた頃もあったけれど、鹸化がこんなに遅いなら、確実に鹸化されずに石けんに残りますね。

最近は使用感よりも、過剰油脂による酸化の方が気になるのでやっていませんが、ローズマリーなどのハーブを入れたら結構長持ちするのでホホバオイル添加、また試してみてもいいかな。

 

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やはり何事も、試してみないことには始まらないですね。

最後に。

タイトルに50g石けんと書いていましたが、今、量ってみたら44〜47gでした。

     多分、乾燥したせいと少し使ったからかな。ゴメンナサイ。